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パレスチナ紛争とネオコンの影

いやいや前回の更新がなんと6月ですか。もう5ヶ月近く更新していませんでした。それはつまり、ものすごく多忙な日々が続いていたということですね。西日本を中心に10回を超える出張、1週間のイベントの運営を2回、その合間に新規採用のための情報収集と根回しなどなど、今年は今までにない動きをとったために、これまでにない神経と能力を使っています。その辺はまた別の機会に整理したいと思います。

しかしその間、世界はどんどん不安定化が進んでいますね。相変わらず日本のメディアは嘘ばかりで、全く信用するに足りませんので、Youtubeをベースに情報を得ておりましたが、さすがに10/7のハマスの件はびっくりしました。

ただ、一つ確実に言えるのは、こういう有事の際は必ずアメリカのネオコンの影があるってことですね。ウクライナ戦争も同様でした。笑ったのは、このハマスイスラエルの紛争で、ゼレンスキーが完全に世界から忘れ去られてしまったということです。その少し前に、ゼレンスキー夫妻はさらなる支援を懇願しにアメリカに行ったわけですが、アメリカの政府高官にほとんど相手にされずに、むしろ煙たがられて、ひどい扱いを受けたわけです。なので逆ギレして奥さんがカルティエで1億6千万円の買い物をして帰ったというエピソードがありますが、これが戦争中の元首のやることでしょうか。

で、そのすぐ後にハマスイスラエル奇襲攻撃があって、もうすっかりメディアはイスラエル一色になっちゃって、ゼレちゃんは利用価値がなくなってポイ捨てされました。

要はアメリカのネオコンというのは、さんざん人権とか民主主義とか言ってますが、ウクライナ住民とかガザ住民とかパレスチナ人なんかのことははもちろん、自国のアメリカ人のことすら何一つ考えていないってことですね。ただ単に自分がお金儲けができればいい、そのためには何十万人死のうがかまわない。そういう悪魔のような奴らです。

そういう奴らに真っ向から対峙し、そいつらをたたきつぶすために戦っているのがプーチン大統領で、ほぼロシアの勝利が確実になりつつあります。西側の支援を失ったウクライナはこれまでに50万人の兵士が死亡し、年内いっぱいもたないのではないでしょうか。

すでに女性までが強制的に徴兵されているようですね。ひどい話です。
この50万人という数字はまあとんでもない数ですが、たとえば東京都江東区、栃木県宇都宮市、千葉県松戸市、千葉県市川市の人口がだいたいこの50万人の都市です。その都市の人間が全員いなくなってしまったという規模ですよ。

イラク戦争では2003年以降の20年で20万人が死亡、シリア内戦では2011年以降の10年で50万人が死亡しました。第二次大戦では、くそアメリカの原爆のせいで、広島で14万人、長崎で7万人が死にました。先の東日本大震災での死者は2万人程度です。

まあこのように見ていくと、わずか2年弱でのウクライナの死者50万人というのは、もうとんでもない死者数であることがよくわかるはずです。

こういう大惨事を世界中で引き起こし、ウクライナで十分に儲けたので、じゃあ次はイスラエルで、というのがネオコンの魂胆でしょう。アメリカのブリンケンとかオースティンとかビクトリア・ヌーランドなんかが中心に動いていますが、その背後にはイスラエル・ロビーがたんまりいますよ。なんでもアメリカ下院でマイク・ジョンソン下院議長のもと、イスラエル支援の予算案が通過したそうです。こいつ、ネオコンじゃないよね。トランプよりとのことですが。。。。

ただ、そういう構図はすでに100年以上前からあって、日清、日露も、第一次・二次世界大戦も、朝鮮戦争ベトナム戦争も、その後のアフガン戦争やイラク戦争、そして東欧のカラー革命も、それにつながるアラブの春イスラム国なんかも、全部こいつらの影がちらついてるわけです。それがインターネットの発達により、誰でもどこからでも情報発信ができるようになって、ようやく一般人でも知ることができるようになったってことですね。

一方イスラエルの場合は、この2年であまりにもめまぐるしく中東情勢が変わってしまったということがありますよね。トランプさんの時は歴史的なアブラハム合意がなされ、対イラン包囲網ってことで、イスラエルと他のアラブ諸国が足並みをそろえる方向でした。ですが、バイデンになってそれがひっくり返り、イランとサウジの歴史的な国交正常化を皮切りに、シリアのアラブ連盟復帰など、スンニ派シーア派の対立構造が軟化し、「パレスチナ大義」という旗の下に、対イスラエル路線が徐々に構築されるに至りました。

これに焦ったイスラエルの極右派シオニスト連合が、今回のハマス紛争を引き起こしたように思います。そもそもハマスというのは、イスラエル側がパレスチナの暫定自治政府であるファタハと対立させるために育てた組織です。2国間解決、つまりパレスチナ自治区を正式な国家として認めるという方針に断固反対するイスラエルの極右シオニストたちは、絶対にそれを容認したくないので、今回のハマスの奇襲を手引きし、それを大義名分として、ガザ地区からパレスチナ人を永久に追放し、かつてのイスラエル王国イラクやシリア、サウジにもかかる範囲の領土)を取り戻すという方針なのでしょう。

しかし、そんなことは世論がおそらく許さないので(←なんとなく最近はこの傾向で、ウクライナの時と違ってイスラエル擁護が微妙に少ない)、最終的にはパレスチナ国家の正式な独立という流れになり、遠回りの二国間解決が成就するというように、そこまで見越してのネタニヤフの目論見なのかもしれません。一方で、ガザ地区近海の海底ガス田の利権を巡っての紛争という見方もあり、はっきり言って何が真実なのかはよくわかりません。

もうひとつ疑問なのは、なぜエジプトが同じイスラム教徒なのにガザ市民をなかなか受け入れないのかってことです。これはハマスムスリム同胞団パレスチナ支部であることが理由です。ムスリム同胞団というのはイスラム原理主義で、イスラーム法(シャリーア)による神権政治を唱えているので、大統領の上に宗教指導者がいるイランと同じ思想信条なわけです。一方で世俗的というか、サウジのように絶対王政の国とは仲が悪かった(反目し合っていた)わけです。なにより、サウジにとってイランのような政権転覆が起きたら一大事なので。

エジプトというのは、アラブの春以降ムスリム同胞団が政権を握っていましたが、現在はそれが打倒され、軍事政権となっていて、ムスリム同胞団は下野(げや)しました。そのため、ハマスやガザ住民をエジプトの領土であるシナイ半島に避難するのを受け入れてしまうと、そこでハマスが台頭し、エジプト国内のムスリム同胞団も再度力をつけてしまうので、エジプトはシナイ半島への受け入れを断固拒否しているようですね。

ただ、ムスリム同胞団って、スンニ派なので、シーア派のイラン(それにヒズボラとかシリアとか)とは敵対関係にあるのでは?この辺は複雑なので、もう少し勉強しないとわかりません。

要はムスリム同胞団というのは反世俗主義なので、イランと同盟関係にあって、一方でサウジとは敵対関係にあったわけですが、それがイランとサウジの歴史的和解(国交正常化)のおかげで、お互いが反目する必要がなくなってしまったんですね。そういう細かな部分にも、このイランとサウジの国交正常化は影響しているわけです。

いずれにせよ、そういう国家や政府、あるいはネオコンの思惑によって、いったい何人の罪のない一般人が犠牲になるのかってことですよ。アメリカもウクライナイスラエルパレスチナも、そこで暮らすほとんどの国民は、日々の生活に手一杯で、戦争なんてしたいはずがありません。

昨年12月に発足したネタニヤフ政権も極右のシオニストに政権を乗っ取られ、ヨルダン川西岸地区(ウエストバンク)への強硬な入植活動をエスカレートさせていきました。ただ、イスラエルの住民は、そんなネタニヤフ政権に嫌気がさし、国外脱出する国民もかなり増えていたわけですね。そういうパレスチナに同情的なイスラエル人もいるのに、そういう人たちすら、このハマスの奇襲で犠牲になっているわけです。

そもそも思想信条は目に見えないので、本来は戦わないでよい人たち、憎しみ合う必要のない人たちが、ネオコンとか国を担う政権の勝手な方針や政策によって巻き込まれていき、そして世界各地で悲劇が起きているわけです。

それは我が国日本も同様で、岸田とか河野のような売国奴の腐った政治家によって、ワクチン接種、ウクライナ支援、脱炭素、SDGsなんかの全く無意味で一切関わりたくない政策や方針に翻弄され、国の行く末として、行きたくもない場所(国家)に強制的に連れて行かれてしまうわけです。

しかし現在は今までのようにやられっぱなしではありません。そういう世界の悪魔のような奴らと戦っているプーチン大統領をみて、第三世界(グローバルサウス)の人々が、BRICSを皮切りにどんどんロシアに歩み寄るようになりました。サウジアラビアやトルコもその潮流に乗っています。

『よその国に自らの利権のために介入するのではなく、その国のことはその国に任せればいい。まずは自国民のための政治をしよう。すべての国が独立国家として自立し、自国第一に考えよう。その上で国際協力を進めればよい。武器を送るのではなく、まずは話し合いのテーブルを用意すべきであって、周辺国は停戦に向けて最大限の努力をすべきである。』

これがトランプ大統領プーチン大統領、グローバルサウス、アラブ連盟の基本的な考え方ですが、岸田を始め、この国のメディアはこういう意見にはなぜか反対のようですね。いったいどっちが正しいでしょうか?