GIGI日記~映画とか本とか~

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アニメ映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

いよいよ今年の冬「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」が公開されます。しかも三部作ということで、これはもう、スター・ウォーズの新シリーズの公開に匹敵するすばらしさ、この時代に生きてて本当によかったというこの奇跡、そして感謝!スターウォーズのエピソード9も公開されますし、これはもう最高の冬になりそうですね。

さて、イマイチ消化不良だった「ナラティブ」に対する怒りを安易にブログに綴ってしまった贖罪と反省の意味で、ここでは「閃光のハサウェイ」についてのディープな愛について書いてみることにしました。

この小説って30年も前のモノなんですが、富野さんのガンダムモノのノベライズの中で、この作品と「ガイア・ギア」だけがアニメ化されていなかったわけで、巷では映画化は絶望的!などとず~と言われてきた曰く付きの作品だったんです。なので、何回もボロボロになるまで小説を読み返していた僕にとってはもうアニメ界の革新としか思えなくて。

そしてなぜ僕がこの作品をこんなに好きなのかというと、きっとハサウェイというキャラが単なるヘタレ野郎だからなのかもしれません。ハサウェイって、オヤジは地球連邦でニュータイプを率いた名艦長である堅物のブライトだし、母親のミライさんもお嬢なのにホワイトベースを操艦するほどの肝っ玉お母さんだし、まあ、色々とコンプレックスを抱えた甘ちゃんなんですよね。

で、「逆襲のシャア」では、そういう危うい思春期病の状態で、好きになった女の子(クェス・パラヤ)には「ガキは嫌いだっ、馴れ馴れしいからっ!」とかって全く相手にされないし、しかも敵であるシャアに奪われてしまった(と思っていた)り、挙げ句に自分のせいで死なせてしまって、果てはアムロの彼女まで殺めてしまったりと、もう完全にこじらせてしまうわけですね、思春期の中二病を。碇シンジならとっくに発狂しているというね。

で、「逆襲のシャア」が宇宙世紀0093なので、その12年後の宇宙世紀0105年、これがマフティー動乱という「閃光のハサウェイ」の舞台となる因縁の世紀なんですが、ハサウェイ君は一体どうなっちゃったのかというと、いやいや、立派な青年に育ってますわ、しかもどこか陰のある憂いを帯びたナイーブな青年に・・・。けれど、心の中には誰よりも熱~い想いを秘めてるんですよ。まあ設定はよくわかりませんが、年齢的には「逆襲のシャア」当時が15~17歳ぐらいに見えるので、であればこのマフティー動乱では20代後半の27~29歳ぐらいでしょうか。

そして、ここが重要なところなんですが、はっきりってハサウェイってニュータイプじゃないんですね。たしかにニュータイプ的な素養はあるし、それなりにファンネルとかも使ってみせるんですが、アムロとかシャアみたいなバリバリのニュータイプにはほど遠いわけです。

けれど、かつて好きになったクェスも本物のニュータイプだったし、そのクェスもアムロやシャアに惹かれていったので、きっと誰よりもニュータイプにあこがれてるんですよね。だからこそ、ハサウェイってきっと「逆襲のシャア」から「閃光のハサウェイ」までの時代を通して、ず~とアムロとかシャアみたいになりたいと願って生きてきたと思うわけです。

で、その一つの帰着点として「反地球連邦組織」というかZガンダムエゥーゴとは比較にならないほど小規模なテロリスト集団(マフティー)に入り、アムロが最後に搭乗したν(ニュー)ガンダムの「ニュー」の次のギリシャ文字であるξ(クスィー)という冠をわざわざガンダムに付け(=クスィーガンダム)、そしてシャアと同じように地球連邦政府に戦いを挑むわけです。

さらっと書きましたが、これって実はものすご~くとんでもないことなんですよ。要は地球連邦のアムロの愛機に乗って、反地球連邦のシャアと同じことをしようとしてるわけですからね、しかもニュータイプでもない20代の青年がですよ。

そこに僕はすご~く惹かれるわけです。本物じゃないのに、本物になるために死ぬほど努力して、本物以上のことをしようとしたわけですからね。考えてみれば、ガンダムの主人公って、アムロにせよカミーユにせよジュドーにせよ、みんなあまり努力もせずに気づいたら勝手にニュータイプだったわけです。まあ、シャアは少し違いますがね。

けど、このハサウェイは唯一、ガンダムサーガの中で努力型で、ず~とあがいてるんです。努力型のヘタレのくせに、それを自覚しつつ努力して行動して戦うわけですよ。ここまで書いてて、もうおっさんなのかな、涙腺がうるうる潤んできましたですハイ。

とにかく、ハサウェイ、もう最高にかっこいいです!そしてなにより、アホな発言を繰り返した幼稚な議員とかに知ってほしいです、これが国とか世界を変えるっていう本物の覚悟なんだということをね。

さき、閃光のハサウェイの公式HPのトレーラーを見たんですが、よかった~、福井さん関係してないようです、けれど、トレーラーの中で「ネジェン」という単語が!って、こんな用語とか設定、小説版にあったかな~。少し不安になってきました。

あの~、サンライズさん、お願いだからヘタに今風に脚色しないで、原作のまんま、一字一句同じようにアニメ化してほしいんですが・・・。

とにかくガンダム好きの皆様、今のうちに原作読みましょうね。

閃光のハサウェイ(中) 機動戦士ガンダム (角川スニーカー文庫)

閃光のハサウェイ(中) 機動戦士ガンダム (角川スニーカー文庫)

 
閃光のハサウェイ(下) 機動戦士ガンダム (角川スニーカー文庫)

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アニメ映画「機動戦士ガンダムNT」

評価:★★★☆☆

ガンダムNT、本当は劇場に見に行きたかったんですが、冒頭23分が無料で公開されていたり、その23分でUCと同じ程度の感動しか味わえなかったので、結局劇場はスルーしたわけですが、最近ようやく見ました!

が、これって本当に「機動戦士ガンダム」シリーズなんでしょうかね。もう、UC(ユニコーンガンダム)あたりから、おっさんの僕にはついて行けないというか。まあ、確かにガンダムは子供の頃から大好きで、ファーストからZ、ダブルZ、そして「逆襲のシャア」はもちろんのこと、0083や、最近の「オリジン」などのほか、小説版「閃光のハサウェイ」とか「ガイア・ギア」まで読破した僕にとって、やっぱり「逆襲のシャア」の続編ということもあってとてもうれしかったですし、それなりには楽しめました。

けれど、なんなんでしょうか。というか、そもそも僕のようなガンダム世代のおっさんたちは、このアニメをどう解釈したんでしょうか。はっきり言って中途半端感がものすごいんですよ。随所で作画が荒かったりとか、ストーリーもそうですし、キャラの造詣とか描写も薄くて、そして極めつけとして、いつからガンダムモビルスーツが主役の物語になったんでしょうかね。まあ、確かに題名は「ガンダム」ではあるんですが。

一生懸命作った関係者の皆様には本当に申し訳ない限りなんですが、UCあたりからのこの戦争や争いの意味とか、それぞれの軍隊とか組織の目的っていまいち理解できないんですよね。一体、彼ら(ビスト財団、連邦、ネオ・ジオン、ルオ商会などなど)は、何が目的で、一体何がしたいんでしょうか。やりたいことや目指すべき方向とか主義主張がひじょ~に薄っぺらいし、単にキャラがだらだら説明的にしゃべってるだけなんですよ。その結果、セリフにも重みが一切ないんですわ。

そういう細かな設定やディティールを無視して、なぜか単なる兵器に過ぎないモビルスーツそのものが、エヴァみたいに意志や人格を持っているかのごとく暴走したりとかって、何よりガンダムっていう作品は、そういうエヴァ的方向や解釈とは対極にある作品だと思ってたんですがね。

UCやこのナラティブガンダムの原作は作家の福井晴敏さんという方なんですが、はっきりいってこの人に原作まかすのってもうやめた方がいいと思うんです。この人の小説は読んでないのでどんな作品を書く人なのか知らないし、もしかするとUCとかNTの原作はすごく面白いのかもしれません。が、アニメ化した作品を見る限りでは、ガンダムの世界感を思いっきり勘違いしているように感じました。

そもそもNTD(ニュータイプ・デストロイヤー)という概念って必要なんですかね。なんか、UCのリディ少尉とかアンジェロ大尉とか、このNTではもろガクトみたいなゾルタン大尉とか、劇中ず~と叫んでばかりで人格破綻したような強化人間がぞろぞろ出てくるんですが、このノリ、さすがに飽きましたね。ゾルタン大尉って、結局何が目的でいったい何がしたかったんでしょう。まあ、フル・フロンタルもですが。ダブルZのマシュマーの方が「ハマーン様命!」とかってよっぽどわかりやすかったです。勉強不足でさっぱり理解できませんでした。

が、一応主役のヨナ、リタ、ミシェルの関係や、大人になってからの顛末には僕も当然目頭が熱くもなりましたし、最後の方でジンネマン艦長やバナージがちょこっと出てきたときにはそれなりに感動もしましたが、やはりこれって本当にガンダムなの?という違和感があって・・・。

今年の冬、もうサイコ~に期待している「閃光のハサウェイ」が公開されますが、こういうUCとかNT系のノリに陥らないことを祈るばかりですね。例えば連邦のレーン・エイムとかが、アンジェロ大尉とかゾルタン大尉のように、劇中ずっと叫ぶだけのキャラには絶対にしてほしくないですハイ。

ちなみにこのブログのID「gigiandarucia」も、この「閃光のハサウェイ」のヒロイン「ギギ・アンダルシア」からとってるわけで。ところで「閃光のハサウェイ」って、ブライトの息子のハサウェイが、地球連邦軍の暴虐な支配に立ち向かうため、マフティー・ナビーユ・エリンという組織の人柱となって、ξ(クスィー)ガンダムを操り、地球で連邦政府の要人を暗殺しまくるテロリストの話です。まるでISのようなノリですが、それを今から30年も前に予見していたような富野さんってやっぱり天才です。

えっと、映画化、福井さん関係してないよね。

機動戦士ガンダムNT

機動戦士ガンダムNT

 

本「21世紀のイスラム過激派」

この本、最近読んだ中東のイスラム過激派モノの中では抜群に面白かったです。とにかく翻訳がすばらしい。読んでて海外のジャーナリストが書いたとは全く感じさせないほどに訳がこなれてて、最近読んだ「ブラックウォーター」とか「アメリカの卑劣な戦争」なんかのひどい訳とは段違いのすばらしさでした。この翻訳をした木村一浩さんって、すごい人ですね、翻訳への哲学を感じます。えっと、翻訳家の皆さん、この本、翻訳家には必須ですから。・・・ただ、原著のジェイソン・バークさんという方の文章の書き方とか構成なんかがすばらしいことも影響しているかもしれないので、とりあえず読んですぐにこの人が2004年頃に書いた「アルカイダ」という本も購入しちゃいました。・・・って、こんな本読むの僕ぐらいでしょうね。

で、この本の副題は「アルカイダからイスラム国まで」となっており、主に1990年代から2015年頃までのイスラム過激派(武装勢力)の勢力分布や戦略などの変遷のほか、いわゆる欧州等で頻発したホームグロウン(欧州育ちのイスラム教徒など)によるロンウルフ(一匹狼)的テロ事件についても、その特徴や傾向、要因や問題解決の糸口まで、とてもわかりやすく丁寧に解説されています。

これまで僕もアルカイダとかISとか、どうしてこういう武装勢力が台頭し、残虐行為を繰り返すのか、そもそも彼らは何がしたいのか、カリフ制国家の樹立ってなんなのか、さっぱり意味不明だったんですが、この本を読んで非常によく理解できました。

詳しい内容が知りたい人はあまりいないでしょうが、まあ興味のある人には本書を読んでもらうとして、衝撃を受けた内容をいくつか紹介します。

①まず一つ、こういうイスラム過激派って、いつまでも武力闘争なんかしてて古いよね~と考える人が多いと思いますが、実はこの急進的過激派というのは、その形態において時代を先取りするものであって、常に最先端をいっていることが多いんだそうです。従って、彼らの動きを見ることで、我々の組織なんかの未来を知ることができるというね。だって、彼らがソーシャルメディアを駆使したり、ネットで募金を募ったり、手数料ゼロの送金システムを確立してたりとか、現在世界中の起業家がやってることと同じじゃないですか。

②それにイスラム過激派の組織形態も、まあ組織と言えるかも微妙ですが、構造的に垂直的から水平的に、階層構造的なものから相互連結的に、上下関係から同格関係にシフトしてるんですよね。これって、最近のGAFA(ガーファ)(googleapplefacebookamazon)なんかの大企業と同じようなシステムじゃないですか(多分)。

③で、国家のとらえ方も我々とは違ってて、現在の国家という概念はその領土によって規定されるのに対し、彼らは一人の指導者と政治的存在に忠誠を誓うという、国境のない極めてボーダレスな考え方なんですよね。う~ん、新しいです。まあこれが彼らの言う「カリフ制」ということなんですが。

④また、90年代からイラク戦争頃までは、欧州で育ったイスラム教徒の二世なんかが過激派思想に触発されて、その後、アフガンやイラクパキスタンやイエメンなんかに出かけていって、そこで過激派から軍事的な訓練を受けて中東における聖戦に参加したり自国に戻ってテロをやらかしたりするケースがほとんどだったんですが、現在はアルカイダもISもその受け入れを断ってるようです。

なぜなら、軍事的な訓練キャンプのほとんどがドローン攻撃で壊滅してしまったことや、訓練を施した人間が自国に戻って何かをやらかすと、その後、西洋諸国からとてつもない報復を受けるからで、そのリスクに見合わないといったことが原因のようです。したがって、アルカイダもISも最近は中東内での覇権や派閥争いや領土の獲得を主たる活動としていて、西洋諸国を対象としたテロ攻撃は当時よりもず~と減少しているようです。あっ、ちなみにアルカイダとISは全くの別組織で主義主張も違いますし、ライバル関係にありますので、混同しないように。

⑤じゃあ、欧州でたまに起きるホームグロウン(自国育ち)の犯人はなぜテロ(事件)を起こしたのかというと、それはネットやソーシャルネットワークを通じて、仮想空間上で過激思想に染まった著者やツイッター、投稿者、ブロガーに接していて、誰でも簡単に見聞きできるラップ音楽やドキュメンタリー動画、安手の雑誌や文書などのあらゆる情報媒体によって、イスラム過激主義というムーブメントに触れ、ジハード・サブカルチャーにのめり込んでいくようなんです。つまりは「首謀者なきジハード」ですわ。

なので、作者の取材した限りでは、事件を起こした犯人は、皆がみな同じような不平や不満、怒りや呪い、自己正当化や祈りなんかを織り交ぜた、いわゆる「ジハード主義者の決まり文句集」を口にしていたようです。これを作者はイスラム過激主義のムーブメントや世界語がすでに構築されている証として警鐘を鳴らしています。

まあ、読んでいて救いがないのでうんざりしてきますが、こういう犯人に特徴的なのは、冴えない人生を送っていて、社会に不満が多く、かつ外に出ると無頓着な外部からの差別的な扱いを受けていて、屈辱感と妥協、劣等感にあふれている人が多いんですね。で、こういう冴えない何の取り柄のない人でも、ジハードに参加することで、性的な機会や地位、冒険を与えられ、心が躍り、現実逃避もできちゃって、かつ承認欲求も満たし宗教的な誇りにさえ転換できるというね。

えっと、ここまで読んだ方ならもうお気づきだと思いますが、これって形や規模は違いますが、日本でもちらほら起きてるじゃないですか。オウムの事件や秋葉原の通り魔事件、介護施設の集団殺傷事件とか、えてして犯人達はみんな不幸で冴えない人生を送っていたわけで。

であるなら、冴えない人生はしょうがないとしても、あまり不満のない充実した毎日(=幸せな毎日)を送ることがいかに重要かってことですよね。

 ⑥イスラム過激派の究極の目的は世界をイスラム信仰側と不信仰側の陣営に二分することであって、その間に横たわるグレーゾーンを殲滅することが重要と捉えているようです。要はグレーゾーンってどっちにも付かない無神論者とか宗教色の希薄な人々なんだと思いますが、作者も指摘しているとおり、このグレーゾーンこそ、多様性と寛容さ、理解や議論の場であり、人類の善意の象徴であると言い切ってます。

つまり、先進諸国では類を見ないグレー大国の日本ってやっぱりすばらしいわけですよ。なので、大麻や不倫程度ですぐに善悪を決めつけ断罪する最近のマスコミは少し危険だと思いますね。

まあ、イスラム過激派の変遷や、グレー大国日本のすばらしさを改めて知る意味でもとてもおすすめの作品です。

21世紀のイスラム過激派:アルカイダからイスラム国まで

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アルカイダ

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映画「誰がため」

評価:★★★★★

さて、第二次大戦レジスタンス映画の最高峰「誰がため」です。この映画、もう最高の一本です。そもそもレンタル屋に置いてあるかどうかすら不明なマイナー映画ですが、僕はこの映画の作りや見せ方そしてその構造にびっくり仰天しました。もう、とんでもない映画で、紛れもなくマイベストの一本。

舞台は、第二次大戦時のナチスドイツ占領下のデンマークで、軍事的支配や圧政に立ち向かうべく、秘密裏にナチスの高官やその関係者らを暗殺してまわったレジスタンス組織「Holger Danske(ホルガ・ダンスケ)」にスポットを当てた作品なんですが、なんと実話モノなんです。で、よくポーランドが舞台のレジスタンス映画は名匠アイジェイ・ワイダ監督が量産した力作がたくさんありますが、デンマークが舞台の映画ってこれまでなかったと思います。

映画ではこの地下抵抗組織に所属する腕利きの暗殺者フラメンとその相棒のシトロンの生き様を丹念に描いているんですが、今でもこの二人はデンマークでは英雄として称えられているようです。

何がすごいって、非道さと残虐さでは類を見ないナチスに対し、一歩も引かずに銃を手に立ち向かっていったわけですからね。しかも、町中や盛り場とかそこいら中がナチスであふれているさなかに・・・。もう見てて唖然とします。例えば、ターゲットの暗殺に成功し、盛り場で仲間たちと祝杯を挙げているシーンなんかでは、すぐ隣のテーブルではナチスが大勢同じように酒を飲んで騒いでいるわけですよ。その横でナチスの暗殺を祝うって、一体どういう神経なんでしょうか。しかもその酒場にはしょっちゅうナチスの将校も出入りしていたりとかして・・。

で、このフラメンとシトロンがとにかくかっこいいんですわ。赤毛のやさ男、フラメン役をデンマーク出身のトゥーレ・リントハートという役者さんが演じているんですが、その非道さ、激しさ、危うさ、繊細さの入り交じった複雑な役どころを難なくこなしているのがすばらしい。暗殺の前に、ターゲットにいちいち「オマエは・・・か?」って、名前を確認してから銃を撃つのがとにかくちょ~クールなんですわ。もう鳥肌ものです。

ちなみに相棒のシトロン役は、今では結構有名なマッツ・ミケルセンが演じてます。このシトロンって、最初は銃も撃てなくて襲撃前に吐いたりしてるヘタレなんですが、この組織で暗殺に手を染めていくうちに、徐々に立派な暗殺者へと変貌していくんです。その様子をベテラン、マッツ・ミケルセンがとても上手に演じてます。

最初は万事うまくいってるんですが、次第にこの二人の武勇がナチスにとって看過できないレベルになってきて、赤毛とメガネのレジスタンスとかって有名になって懸賞金まで掛けられてしまうわけです。漫画「ワンピース」のゆる~い懸賞金なんかとは段違いのやばさですわ。だって町中はそこいら中ナチスですから。

 面白いのは、この二人の働きっぷりってすさまじくはあるんですが、結局のところ、大きな政治的な流れの駒扱いに過ぎない、というとこなんですよ。この二人の上司にヴィンターっていうネチっこそうなニヒルな上司がいるんですが、こいつがもうすご~くやな奴で、二人は現場で命がけでがんばってるのに一切感謝の言葉もなく、次から次へと命令ばっかで、今の時代ならパワハラの極地なんですよね。

フラメンがケガした時もねぎらいの言葉を掛けるわけでもなく「ヘマをしたな!」とかって、じゃあ、テメエがやれ!!というか。で、こいつの命令でナチスのほか、ナチスに関わりのあるデンマーク人なんかを散々暗殺しまくるわけですが、途中でみょ~な噂を聞きつけるんです。要は、このヴィンターさんが政治的に気に入らない奴をこの二人に暗殺させているだけで、実際には暗殺した人々とナチスとの間には何の関係もないのでは?っていうね。で、この疑惑が映画のタイトルである「誰がため」というすばらしい邦題に繋がっているわけです。えっ?じゃあ、オレたちがデンマークのためにしてたことって、一体何だったの!!!というね。

と、クソ上司ヴィンターの話だけでもこんなに面白いんですが、それ以外にさらにヴィンターよりも上の階級の奴らがなぜかパリに集まってたりとか、フラメンが途中で惚れてしまう怪しい大人の女性とか、物語の途中、行きつけの酒場に入るなり、ナチスに包囲されていることに気づき、持ってる拳銃やライフルをぶっ放しまくって逃げるシーンとか、もう見所満載です。

銃撃戦も、アホな最近のターミネーターみたいに、最初から最後まで重火器でボコボコ周囲のモノがぶっ壊れ続けて車が吹っ飛ぶような派手さはないですが、その分、いくつかのシーンに濃縮されていますので、そのギャップが効いてて迫力満点でとにかくかっこい~んですわ。

ただ、相当注意して見ていないと、えっ?こいつって誰だっけ?とかって、物語がわけがわからなくなってきますので、登場人物の名前のメモは必須でしょうか。

それとびっくりしたのが、劇中、どんどんこの「ホルガ・ダンスケ」のメンバーがナチスにとっ捕まって殺されていくんですけど、もうビビりましたね。尋問も弁明の余地も裁判も一切すっ飛ばして、トラックの荷台に立たされてナチス10人ぐらいの一斉射撃を受けてあっという間に淡々と殺されていくんですよ。で、その後、ナチ数人がニヤニヤしながら荷台に登ってその死体と一緒に記念撮影をしたりとか、もうみてて寒気がしてきます。

まあ、戦時下なので当然こういうことは現実にあったんだと思います。毎日の殺し合いで神経が麻痺してきて、今の時代のような「人間性」なんて皆無というか。このシーンって、特段残酷なわけではないんですが、ひじょ~に後味の悪いモノがありました。とにかく最近のドンパチ映画に飽きてる人や、レジスタンス映画に興味のある方、「影の軍隊」何かが好きな方にはとてつもなくおすすめの一本です。

ちなみに「影の軍隊」もとてつもなく面白いです。

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映画「2019年ゴールデンウィークに見た映画」

ゴールデンウィークは何気に色々と忙しく、思ったほど映画は見れませんでした。映画                                      を見る以外に、古い本棚にペンキを塗ったり、庭の菜園の土壌改良をしたり、散歩とか料理とかにも気合いを入れてしまって、なんだか結構忙しく過ごしてしまいました。さて、細かな紹介は後日ゆっくりということで、以下に10本のラインナップと評価と即席コメントを。

①ボルグ/マッケンロー(評価:★★★★★)                                   ②ユダヤ人を救った動物園(評価:★★☆☆☆)                   ③ブロークン/過去に囚われた男(評価:★★☆☆☆)                              ④私はあなたのニグロではない(評価:★☆☆☆☆)                  ⑤ミスエデュケーション(評価:★★☆☆☆)                           ⑥ディーパンの戦い(評価:★★★★☆)                              ⑦ブラッドファーザー(評価:★★☆☆☆)                                    ⑧スノーデン(評価:★★★★☆)                                               ⑨シチズン・フォー/スノーデンの暴露(評価:★★★★☆)                            ⑩ペルシャ猫を誰も知らない(評価:★★★☆☆)

以下、即席コメント。

①「ボルグ/マッケンロー」はとにかく最高です。一つ前の記事でそのすばらしさを伝えておりますのでよろしければ読んでくださいね。

②「ユダヤ人を救った動物園」ですが、これまた最近の売れっ子、ジェシカ・チャスティンです。物語はとにかく動物がかわいそうでかわいそうで。はっきり言ってユダヤ人は二の次でした・・。ところで「モリーズ・ゲーム」でびっくりしましたが、ジェシカ・チャスティンって結構巨乳だったんですね。モリーズ・ゲームでふと気づき、そしてこの映画で確信しました。

③「ブロークン/過去に囚われた男」ですが、アル・パチーノがもう70代にも関わらずとにかくちょ~かっこいいんです。が、はっきり言ってどうでもいい内容でした。ブロークンとかってタイトルからして煽っておいて、じゃあどんなにすごい過去があるのかというと別にたいした話じゃなくむしろどうでもよくて・・・・。アル・パチーノが鍵屋(スペアキーを作ったり、開かない鍵を開けたり)という設定とか、住んでる家とかはもう最高にクールなのに、物語がそれに追いついてなくて。これ、もう少し脚本を練れば絶対いい話になったのに・・・残念!

④「私はあなたのニグロではない」なんですが、まだ見てから10日ほどしか経ってないんですが、全く覚えてません!黒人の公民権運動に尽力したキング牧師マルコムXについて、作家のジェームズ・ボールドウィンの未完成(未発表)原稿に基づいて、映像と文章にナレーションをかぶせて延々と解説されるんですが、忍耐力のない僕にはもう退屈で退屈で。ドキュメンタリーはよく見るんですが、ハードさとかギャグ要素が皆無でみょ~にまじめぶってるので僕には馴染めませんでした。そもそも、ジェームズ・ボールドウィンさんって知らないし、題も意味わかんないし。

⑤「ミスエデュケーション」はい、これも別のDVDの予告編で「無駄なシーンなんて一つもない。完璧な映画だ!」とか「クロエ史上最高の演技!」とか煽る煽る。で、すぐに騙されて借りてしまいました。主演は石原さとみにそっくりなクロエ・グレース・モレッツちゃんです。要はクロエ演じる女子高生キャメロンが、とある事情でキリスト原理主義の施設に入れられるんだけど、そこで色んな境遇にある同世代の人間たちと出会い、迷い、葛藤し、そして本当の自分を受け入れていく、といういかにも~な青春成長ストーリーなんです。・・・が、全てにおいて中途半端。僕はこの映画の制作陣が、クロエのエロシーンを見たいためだけに無理して汗かきながら作ったとしか思えませんでした。ともあれ、このブログの最初に描いた「ショート・ターム」がいかにすばらしいかを再確認しましたですハイ。

⑥「ディーパンの戦い」ですが、これ結構よかったです、まるで現代の「タクシードライバー」ですね。主役のディーパンはスリランカ武装闘争を繰り広げていたテロ組織の元戦士で、内戦が続きスリランカにいることが困難になり、フランスに逃れるという物語なんです。で、その際、赤の他人である女性と子供を引き連れ、偽りの家族を装って難民として逃げるというのがミソなんです。で、フランスに行っても麻薬売買とかギャング同士の抗争が絶えない団地に住まざるを得なくて、仕方なくその団地の管理人として生計を立てるわけですが、そこでもそういうクズどもの争いに巻き込まれちゃうんですね。そんなお話なんですが、とにかくディーパン役の役者がかっこいい。もと戦士なので、ギャングの銃撃戦なんかも「ガキが騒いでるだけだ!」とかって結構余裕で、団地を掃除したり、エレベーターを直したり、大工道具の入れ物とかも自分でせっせと作っちゃうし、とにかくマクガイバーみたいな冒険野郎オヤジなんですわ。これ、とにかくおすすめです。

⑦「ブラッドファーザー」って、メル・ギブソン主演の最近はやりの「実はやばいオヤジを敵にしてしまった」系のバイオレンスモノなんですが、もう巷には同じような題材の話があふれててよく覚えてません。強いて言えば娘役の女の子はかわいかったけど、もはや飽きましたね、このパターン。

⑧「スノーデン」と⑨「シチズン・フォー/スノーデンの暴露」はどちらもものすごくよくできてました、ぜひ一緒に見ることをおすすめします。特に「スノーデン」の方は、政治映画を描かせたらハズレなしのオリバー・ストーン監督(「JFK」「ニクソン」「ブッシュ」)だし、スノーデンを演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットがクリソツですばらしかったです。何よりビビったのは、スノーデンって単なるオタク野郎かと思ってましたが、本物のエドワード・スノーデンってなかなかのイケメンなんですわ。この人、事件当時、日本では映画ほど注目されなかったように感じてますが(僕が知らないだけ?)、歴史的なことを成し遂げたヒーローだと思います。早くカナダに亡命できることを祈るばかりですね。

⑩「ペルシャ猫を誰も知らない」って、イランを舞台にした映画で、これも最初はものすご~く面白かったんですが、ラストの終わらせ方があまりにもひどくて。これって予算が尽きたんでしょうかね。とんでもなくいい映画になるポテンシャルは十分だったのに、ラストで台無しにしてしまうというまるでサッカー日本代表のような。クラウドファンディングでお金を集めて、ラストを撮り直してほしいですね。

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映画「ボルグ/マッケンロー」

評価:★★★★★

この映画、結構地味ながら、ものすご~くよかったです。これだから映画はやめられません!映画もすばらしかったけど、ボルグとマッケンローを演じた各々の役者がとにかくすばらしい!この映画、「アイ、トーニャ」と同じくらい好きですね。

まず、1970年代当時のテニス界の皇帝、「氷の男」ボルグ役を演じたスベリル・グドナソンというスウェーデン出身の役者さんなんですが、ごめんなさい、知りませんでした。このスベリルさん、まさにはまり役で、悩める皇帝オーラ全快でものすごくかっこよかったです。特に好きなのがオフの時のファッションで、サングラスに毛皮のコートとかって、洒落ててゴージャスで大好きですね。

一方、次世代のテニス界のスター、マッケンロー役を演じたシャイア・ラブーフ君なんですが、彼は「ディスタービア」とか「イーグル・アイ」ぐらいしか印象になくてそのまま消えたかと思ってましたが、なかなかいい役者に育ってるじゃありませんか。「悪童」マッケンロー役を見事にこなしています。

物語は、1980年のウィンブルドン選手権を軸に、両者の幼年期や青年期のシーンを織り交ぜ、それぞれの苦悩や軌跡を丁寧に追っていくんですが、この編集テクニックがものすご~くうまくて絶妙なんですよね。

あと、ちょっと70年代の映画っぽい独特の映像は、この前見た「アイ・トーニャ」と同じような手法が使われてて、ギラギラ70~80年代の雰囲気が伝わってきてちょ~かっこいいんです。ぱっと見ると、なんかスコセッシの「ミーン・ストリート」とか「タクシー・ドライバー」を流してるんじゃないの?って勘違いしそうなほどなんです。このカメラとかフィルム加工技術?がすばらしいんですよ。

で、始終ボルグは記者からマシーン(機械)とかアイスマンとか言われて、まるでF1界のシューマッハみたいな扱いなんですが、実は少年時代は全然違うんですよね。そこにこの映画の秘密というかキモがあるんですが・・・。

とにかく最高なのは、キレまくってるマッケンローことシャイア・ラブーフ君で、観客のヤジや罵倒にも一歩もひるまず、審判に楯突き、観客に暴言を浴びせ、挙げ句は対戦相手や他の選手にまで悪態をつきまくるという有様で、ハードでクレイジーですご~く笑えました。

最近のスポーツ界(とか芸能界まで)に蔓延している、やれ紳士たれ、やれ礼儀、やれ精神とか、やれ士道(言わないか)とか、ほんとにくだらない概念や同調圧力を軽~く鼻で笑い飛ばすセリフのオンパレードで、とにかく僕には痛快でしたね。

特に大好きなのが、マッケンローが記者会見時でテニス以外のことをネチネチ聞いてくる記者達に向かって「オマエはちゃんと試合見てたのか?ファック!」とか「いいからテニスのこと聞けよ!」とか「オマエらなんかに俺たちの気持ちは絶対にわからない!」と言い放つシーンで、なにかこう、胸に熱~く響くモノがありましたね。

で、こういう悪童マッケンローが、ラストにウィンブルドンで完全燃焼した姿を見て、観客はもう感動のあまりに最後はスタンディング・オペレーションの嵐、嵐、嵐!・・・って、当たり前の話ですが、その選手のプレーとか技が人を感動させるんであって、紳士、礼儀、精神じゃないんですよ。まあ、日本のマスコミの皆さんも、きちんとこの映画を見て、いい加減くだらない報道や質問やコメントするのはやめましょうね。

最後に、こういう実録映画にはありがちな、エンドロールでそれぞれの選手のその後なんかが語られたりするんですが、この映画もそうで、それがまた感動的ですばらしい逸話なんです。実際の写真なんかも織り交ぜられてて、本物のボルグとマッケンローに演じた役者がくりそつなので二度びっくりするという。

ところで、最近見た同じく実録モノの「ボヘミアン・ラプソディー」って、僕は何とな~くモノ足りなさを感じてたんですが、それはきっと、監督とか役者がどこまで人間の感情を本気で描こうとしたか?ってことなのかもしれません。人間の本当の感情を本気で描こうとすれば、それはそれは決してきれいごとではすまされませんよ、多分ですが。

あ~連休中、こんなすばらしい映画にあと何本巡り会えますかね~。楽しみです。

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料理「よく作る料理と調理道具」

さてさて、このブログでは料理についての記事がまだたった一つしかありませんでしたので、ここらでさくっと料理について、愛用の道具とともに紹介したいと思います。

そもそも僕はコンビニ弁当とかコンビニおにぎりが続くと体調を崩しやすく、あのみょ~に光った米とか納豆に付いてるアミノ酸たっぷりのタレとかだめなんですよ。なので、職場で毎日コンビニにせっせとうれしそうに昼ご飯を買いに行く人達がちょっと信じられないというか。普段はコンビニなんてタバコを買う時しか行きません。

世の男性陣は大分料理とかするようになってると思うんですが、どうなんでしょうか。僕は料理だけでなく掃除とか洗濯も結構好きなんですよね。なので、それができない日々が続くと、かなりストレスがたまってくるんです。

ここらで僕のレパートリーを少し紹介しますが、もともと凝った料理はあまり好きではありません。というか、あまり色々な食材を混ぜるのが好きではないんです。料理は何も色々いじくり回すものだけではないと思ってます。豆腐にワカメと擦りショウガと刻みネギをのせて、ごま油にポン酢だけでも十分美味しいし。

まず外せないのが「スパゲティミートソース」です。ミートソースはニンニクと挽肉とタマネギで作るんですが、水は一滴も入れません。で、その代わりにトマトホールとトマトジュース(あるいは野菜ジュース)と月桂樹の葉を加え、ぐつぐつ一時間ぐらい煮込むんですが、隠し味として味噌を入れるのがポイントなんです。まあ、そのほか、ソース、ケチャップ、砂糖、醤油、酒も入れて、ダッジオーブン(コンボクッカー)で煮込めばそれなりの味になるんです。しょっちゅう作るので、庭に月桂樹の鉢植えを育ててるくらいです。それとパスタは茹でた後、オリーブオイルを引き、フライパンで炒めるのがポイントです。ちなみにミートソースは大好きな映画「グッドフェローズ」を見ると無償に食べたくなります。刑務所の中での食事のシーンが最高なんです。

あとフライパンもテフロン加工のものはすべて捨て去り、ここ5年くらいはずっとLODGE(ロッジ)社のコンボクッカーとシーズンスチール スキレット(重くないやつ)というものを使ってます(もちろん台所で)。フライパンはTURK(ターク)社のなんて高くてとても買えません。ロッジで十分です。手入れも楽だし、何より毎年買い換える必要がないのがいいです。手入れも水とタワシで洗って、後は火にかけて乾かすだけ。洗剤は一切使わないでOK。

ところで、ダッジオーブンと言えば、何かの動画でこれを使ってチャーハンを作っている人がいたんですが、あの重~い鍋を中華鍋みたいに汗だくで振って使ってたので笑いましたね。ダッジオーブンって振って使うものではなく、屋外でもキッチンでも、火をつけたらじっくり焦げ目がつくまでほっとけばいいだけなんですよ。そうやって、少し焦げ目がついたら裏返すという。まあ、慣れるまでコツが必要ですが、とにかく鍋は振りません、そもそもそんな体力ないですよ、ダッジオーブンってものによっては5kg近くありますから。

えっと、料理の話から逸れてきましたので、その他、よく作る料理をいくつか。それは「どぜう鍋」です。近所にドジョウを売ってるお店があってよく買うんですが、圧力鍋を使って調理することで、浅草の駒形とほぼ同じ味のどぜう鍋が作れるんです。一度このやり方を知ってしまうと、駒形なんて高くてとても食べにいけません。

ちなみに圧力鍋はドイツのMarke Tischfein社製(なんかWMFに買収されてしまったようですね)のものなんですが、当時ちょ~安かったんです(4.5Lのもので5,000円未満)。一方、有名なフィスラー社製のは高くて高くて一体誰が買うんでしょうか。ともかく、ロッジのコンボクッカーと圧力鍋は超当たりの商品でした。たぶん一生大事にしますね。

あとは妹尾河童さんが「河童のスケッチブック」で流行らせた「ペェンロー(白菜と豚肉の鍋)」です。ちなみに我が家でもここ10年以上、このペェンローがベストワンの座を守ってます。「妹尾河童」さんと「ペェンロー」でググればいくらでもレシピが出てくるので、特にここでは紹介しませんが、この鍋のおいしさがわからない人ってきっと作り方や食べ方をミスってると思うんですよ。

食材は白菜、干し椎茸、昆布、鶏肉、豚バラ肉、春雨(はるさめ)が基本ですが、僕は昆布で出汁は取らず、鰹だしのストックを使って作ります。で、味付けはコショウとごま油のみにとどめるのが1つめのポイント。

で、2つめのポイントは、白菜の白い部分をきちんとみじん切りにし、白菜、干し椎茸、昆布、鶏肉、水または出汁、ごま油を投入してじっくり煮込むことなんです。煮込みが足りないと、白菜がきちんと溶けないのでおいしいスープになりません。

そして頃合いを見て、食べる直前に豚のバラ肉と白菜の青い部分を入れ、どちらも火が通ったら食べ頃なんです。間違ってもバラ肉と白菜の青い葉の部分を最初から入れてはいけません。白菜の青い色が出がらしのお茶みたいな色になりますから。

3つめのポイントは、食べるときに白菜の青い葉に火が通りすぎないように取り出してしまうことと、各自が塩を振って味を調節することなんです。その時にごま油を追加したり、コショウとか一味唐辛子、それに刻んだネギ、ふやかした春雨(水に5分つけて水を切ったもの)を追加してカスタムして食べるんですが、味が薄い場合は塩で微調整するわけです。

僕は未だかつてこれ以上の鍋には出会ったことがありません。なのでまだ食べたことのない人がいれば絶対におすすめです。

ロッジ シーズンスチール スキレット 12 CRS12

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河童のスケッチブック (文春文庫)

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