GIGI日記~映画とか本とか~

映画、本、料理、植物、ときどきファッション

MENU

そして、世界は多極化へ

日本のメディアはほぼ壊滅状態ですが、別にそれはわが国日本が完全に終わってしまったというわけではありません。

というのは、今の時代、誰もがYOUTUBEで情報発信できるので、そこで日経新聞等のロンドン・ニューヨーク大本営記事垂れ流しクソメディアなんかより、非常に良質な世界情勢を伝えている方々がいるからなんですね。

ボクが特に信頼し、尊敬しているのは、及川幸久さんの「breaking news」石田和靖さんの「越境3.0チャンネル」、やまたつさんの「カナダ人ニュース」の3つのチャンネルです。この3人は本当にすごい人たちです。何がすごいのかというと、情報ソースを様々な媒体からとっているほか、なにより、バイアスのかかっていない一次情報にあたっているからなんです。

その意味で、わが国の腐りきってバイアスのかかりまくった大手メディアとは大違いで、公平公正に世界情勢を伝えているんです。

そのほか、張陽さん侍タイムズさんなんかのYoutubeもよく見ます。あとは、パトリック・ランカスターさん Military Summary チャンネル馬渕睦夫さんの書籍や田中宇さんのメルマガを見たり読んだりして情報を収集しています。

彼らのおかげで、ボクはこの狂った世の中で正気を保つことができますし、世界で今何が起きているのかを正確に知ることができるわけです。

そして現在、一体何が起きているのかというと、第三世界(グローバル・サウス)の国々で急速にアメリカ離れ、ドル離れが進行しており、世界は大きな歴史の転換点、巨大なうねりの中にいる、ということなんです。

つまり世界のGDPの4分の1を占め、世界人口の4割を南側の国々で、ドルを介しない新たな経済圏を確立しようとする動きが現在急速に進んでいるわけです。

そしてこれらの国々の特徴は、ロシア制裁やロシア非難決議に参加していない国々で構成されているってことなんですね。

つまり、世界はアメリカを見限ったということです。アメリカのバイデンというより、アメリカのネオコンに、アメリカの介入主義にNoを突きつけたということでしょう。

どの国も、アフガニスタンへの介入、イラク侵攻、そしてアラブ諸国への介入や、イスラエルへの肩入れをずっと静かに見守ってきて、さらには今度のロシアへの経済制裁や、ドル立て資産の凍結を傍目でみて、アメリカふざけんな!もうテメエの国の通貨は使わねえぜ!ファック!と決意したのだと思います。サウジのサルマン皇太子を筆頭に。

1970年代、サウジアラビアヘンリー・キッシンジャーにより結ばれた「石油代金の決済にはドルを用いる」という取り決めのことで、これをペトロダラーシステム(ペトロ:Petroleum=石油)と言います。どの国も、石油は日々の暮らしや経済成長には欠かせないものですので、これによりドルを求めるようになるとともに、それ故にドルが基軸通貨として世界に台頭するきっかけともなったわけです。

つまり、イラク侵攻以来、毎年膨れあがるアメリカの責務超過(借金)は、世界中が石油取引のためにドルを欲する、つまりは買い支える事で、どうにかアメリカという国の覇権が維持できていた、ということでもあります。

しかし、しかしです。今回のアメリカのやり口、ロシアへの対応をみて、世界のほとんどの国は(G7以外の100ヵ国以上)、たまりにたまった鬱憤と怒りを晴らすべく、いよいよアメリカに反旗を翻しはじめた、アメリカ(ネオコン)ファック!ということなんです。

そのことが、シグネチャー銀行やシリコンバレー銀行およびクレディスイス銀行の破綻となって、少しずつ表面化しているわけですね。つまり、西欧諸国の銀行破綻騒ぎは、西欧社会の終わりの始まりに過ぎません。

つまり簡単に言うと、これまで怖くて逆らえなかったジャイアン(=アメリカ)に対し、ドラえもん(=ロシア)という最強の味方が現れたことで、ようやくのび太(=第三世界)も立ち向かうことを決意した、といったところでしょう。その場合、イギリスはスネ夫と思ってもらえばわかりやすいです。

そしてなぜ、ここでジャイアンを出したかというと、ジャイアンの論理、つまりは「オレの物はオレの物、オマエの物もオレの物」というロジックに基づいてます。つまり、アメリカやイギリスは、これまでもずっと、OPECOPECプラスなどの産油国から、技術力と資金提供という名目で、石油利権の大部分を搾り取ってきたからなんですね。なので一向に、これらの産油国は豊かになれなかったわけですよ。

特に最近では、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)が、新たな通貨を検討していることを明らかにしました。

また、イランとサウジアラビアの国交正常化や、GCC(ガルフ・コーポレーション・コンチル)の国々(UAEクウェートカタールバーレーンオマーン)もサウジに追随することがほぼ確定しています。

これは、OPECOPEC+の産油国が、西欧の主義主張、つまりはプロパガンダに囚われずに、自分たちの仲間同士で新たな経済圏を作って、仲良く楽しく発展していくので、欧米諸国の皆さんは、口出ししたり、介入したりしないでね!というメッセージなんですね。要は以下のことを宣言しているわけです。

①脱炭素とか、SDGsとか、勝手にやってて。僕たちはガンガン石油使って経済発展しますんで。

ジェンダーとか、LGBTQとか、勝手にやってて。僕たちは宗教も文化も家族も大事にしますんで。

③ドルとか、経済制裁とか、勝手にやってて。僕たちはもうドルは使わないんで。だって政治的な都合で凍結されたり、あまりにリスクが高いし。

④民主主義とか、国際協調とか、勝手にやってて。それでアラブの春とかシリアみたいに大量に国民が死ぬくらいなら、今のままの方がいいんで。

第一世界というのは、西欧諸国やG7などので先進国と呼ばれる国で、それに対し第二世界とは、中国、ソビエト、中国、キューバなどのかつての共産圏の国々、そして第三世界というのは、それ以外の国々、南北問題などで南に位置する新興国のことを指します。そしてその第三世界に対し、かつての第二世界だったロシアや中国が主導するという形で、新たな経済圏を作っていこうとする歴史的な転換期に来ているんです

それはつまり、現実として、G7をはじめとする西欧諸国は、今後、ロシアや中東とどう付き合っていくかで、国の行く末が大きく変わるということでもあります。

そうなると、国は全くあてにならないので、自分で今からそれに備える必要があるんですが、自分たちでできる備えって何なのでしょうか。だってドル建ての資産なんて持ってないし、そんな大金を保有しているわけでもないし、アメリカの債権を持っているわけでもないので、一体何ができるんでしょう。その辺をもう少し勉強しなければなりません。

しかし、我が国はロシアの経済制裁に参加はしているものの、ロシア人の資産を凍結しているわけではないし、一応は岸田がウクライナにいったり、パフォーマンスはしてますが、ロシア産の商品を市場から閉め出しているわけでもないし、なによりサハリンの石油開発から撤退したわけでもないので、なんとなく表面上は「ダメなこっぱ役人」を演じてはいるものの、もしかするとアメリカの圧力をのらりくらりとうまくかわしているのかもしれません(あくまでも希望的観測)。

とはいえ、越境3.0の石田和靖さんもしきりに言ってますが、今回のサウジとイランの国交正常化はもちろん、ロシアとウクライナの停戦だって絶対に日本がお膳立てできるはずなんですよ。なぜ、そういう外交をしないのか、どう考えてもそこは中国なんかじゃなく、日本であるべきはずなのに。

しかし、世界はそんな大変な変革期、激動期にあるのに、アメリカさんってば、唯一の希望であるトランプさんを起訴したりと、もうアホすぎてさすがにかわいそうです。もしかすると、アメリカという国は、田中宇さんの言うように、世界を多極化したい(アメリカ覇権をやめたい)勢力にすでに乗っ取られていて、そのためにアホな政策を連発しているのかもしれません。

ただこのまま行くと、ドル体制が崩壊し、インフレがさらに進み、ヘタをするとアメリカという国が本当に分断して内戦に突入するかもしれません。そうなった時、ボロボロになったアメリカに、まだ我が国はしっぽを振り続けるのでしょうか。

今や第三世界の英雄であるプーチンさんへのパイプは、そのまま維持しておくのが得策かと思いますが。