GIGI日記~映画とか本とか~

映画、本、料理、植物、ときどきファッション

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その他「映画のこと」

淀川先生じゃないけど、映画って本当にいいものですよね。この世界には一生かかっても見きれない映画とか本、マンガとかアニメがあふれていて、そんな大量の創作物の中から、自分のお気に入りの一本・一冊を発見できた時の喜びといったらもうっ!

昔、知り合いに「最近の話題についていけないので、何か話題になるような映画を紹介してほしい」って言われたことがあったんですが、その時はもうびっくりして不覚にも少し後ずさったのを覚えてます。というのは、僕はその時まで「他人との話題づくりのために映画を見る」という考え方を知らなかったんですよ。

まあ、なんでもそうですが「好きだから見る」のであって、理由なんてないんですよ、好き以外に。なんか知らないけど気づいたら勝手にやってることっていうのは、つまりは自分の好きなことであって、そこに理由はいらないんです。そしてそれが僕の場合、映画だったり本だったりマンガだったりするわけです(あとアニメも)。

なので、「大ヒットして話題なので見に行かないと!」という脅迫観念的なノリはほとんど理解できないんですが、もっと寂しいのが「ヒットしてないから見に行くのやめよう」という無意味で消極的な逃避行ですかね。世の中と自分とで比較して、世の中の方を優先してしまうというのは日本人的発想なのかもしれませんが、そろそろそういうムラ社会的発想は卒業した方がいいのかと。

だってあまりヒットしなかった「ハン・ソロ」最高でしたし。まあ、ちょっとハン・ソロがいい奴すぎるのが鼻につきましたが、ランド役の役者がクリソツですばらしかったし、ファルコン号もかっこよかったし「ケッセル・ランを12パーセク!」とかって最高でした。とはいえ、レンタル屋のパッケージを見ても「アカデミー賞何部門受賞!」とか「全米何週間一位独占!」とかしつこく書いてあるのは、やはりそういう感覚で映画を見る人が多いということなんでしょうが。

例えば、僕は昔からことあるごとに新海誠監督の「雲のむこう、約束の場所」とか「秒速5センチメートル」とか「星を追う子ども」のすばらしさを訴えていたんですが、全く誰にも相手にされずにゲンナリしてたんですよ。しかしそれが「君の名は」の歴史的大ヒットであれよあれよという間にみんなが見に行ってしまって・・・ああっ!どうしてっ!という。

って書いてて唐突に思ったのは、要するに僕の伝え方がよろしくなかったんだということなんですね。で、そういう悔しさもあってこのブログを始めたわけです。映画のすばらしさを伝えるのは難しくて、どう考えてもマスコミの巨大なメディア力には叶わないけど、こういうブログでも少しは反撃できるんじゃないのかと。イメージとしては「天空の城ラピュタ」で、ムスカの乗る巨大な飛行船ゴリアテに対抗するドーラとかパズーとかシータが乗ってるタイガーモス号みたいな。針の一突きといいますかね。

ましてや世の中には町山智浩さんのような天才的な映画評論家がいるし、ライムスター宇多丸さんの「映画カウンセリング」なんて最高におもしろいし、副島隆彦さんのアメリカ映画の本質を突いた「ハリウッドで政治映画を読む」や「ハリウッドで政治思想を読む」なんてとんでもなく衝撃を受けた本で、今でも僕のバイブルになってます。

話がとりとめもなくなってきましたが、僕の場合の映画のように、何か好きなものを持ってることって、結局は自分の生きるエネルギーとか活力になるものなので、そういうものを一つでも持っていると、きっと人は強くなれる!と勝手に思ってます。

雲のむこう、約束の場所 [DVD]

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ライムスター宇多丸の映画カウンセリング

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ハリウッドで政治思想を読む (オルタブックス)

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