評価:★★☆☆☆
先般ようやく年度末の仕事を終え、早速何本か映画を見ることができました。しかし、ここに来て「ジョン・ウィック」の3を見る前に2を見直したり、結構忙しかったですハイ。
さて、この「ターミネーター:ニューフェイト」なんですが、少し前に友人から、これまでに作られたPART3と4を半ばなかったことにして、正当なPART3として改めて作られたものと聞いていました。あのう~それはあまりにも強引すぎるんじゃ・・・。
なのであまり期待していなかったんですが、なんともはや、これはもう「ターミネーター」というコンテンツ自体がオワコンであることを証明してしまったような気すらしてます。けれど、じゃあクソつまだったのかというと実はそうとも言い切れず、それなりには楽しめました。しかし、どうしても僕はあの名作の「ターミネーター2:Judgment Day」と比較してしまって、あの完成度と比べるともはや全く勝負にならないというか。
ストーリーとしては、未来のAI軍団が、のちのち脅威となる人間を、そうなる前に排除(殺害)するために未来から過去にターミネーターを送り込むわけですが、人類側もその人間を守るために戦士を送り込むというもので、要はまんまPART2なわけです。なので、ターミネーターをはじめて連続で鑑賞する人が、1と2を見て、その流れでこの「ニューフェイト」を見てしまったら、繋がるどころかまったくPART2と同じじゃん!というね。
ただ、その戦士である強化人間のグレースを演じたマッケンジー・デイヴィスという女優さんは、転がったり蹴ったり殴ったりハンマーを振り回したり、かなりいい演技というかバトルをしてます。以前紹介した「蜘蛛の巣を払う女」のリスベット・サランデルみたいに、キリッとにらんだり、歯を食いしばって立ち上がったり、その目力(めじから)が強烈で、見てるととにかく応援したくなるんです。ルックスもサイボーグっぽくもあれば少女っぽくもあり、また一転して美人モデルっぽくもあるし、彼女の演じた「強化人間」という設定にぴったりはまっててキャスティングとしては素晴らしいと思いました。彼女だけがこの映画の救いでしょうか。
一方、この「ニューフェイト」でも、T-1000のパクりのRev-9という液体ターミネーターが出てくるんですが、こいつがもうオリエンタルラジオの中田さんにしか見えないわけです。中田さんがマジメな顔で永遠に追いかけてくるというね。
しかし、僕がこの作品を通してイマイチ理解できないのは、なんでシュワちゃんの演じたT-800というターミネーターは毎回必ずシュワちゃんの顔でなければいけないのか?ってことなんです。別に体の中はサイボーグなんだから、表面の顔なんて毎回変わっていいはずなのに、決まってシュワルツネッガーのルックスという・・・。もはやこの点にこの作品の限界があるんではないですかね。
しかもこの「ニューフェイト」は、さすがにおばさん化したリンダ・ハミルトンさんまで引っ張り出してきて、無理矢理サラー・コナーを演じさせてますが、その必要ってありますかね。ハリウッドも高齢化なのか知りませんが、もうお年寄りはそっとしておいて引退させてあげてはいかがでしょうかね。デ・ニーロとかアル・パチーノとかハリソン・フォードとかマーク・ハミルとか、僕の年代にとってはヒーローですが、今の若い人たちっては誰もこの人達の偉業を知りませんよ。
特に気になったのが、僕が意外に好きだった「ターミネーター3:Rise of the Machines」のジョン・コナーを演じたブサイク俳優くんです。彼はニック・スタール君というんですが、私生活ではダメダメで、どうも現在はヤクの治療中のようですね。PART2でジョン・コナーを演じたイケメンのエドワード・ファーロング君もまたしかりで、アルコール依存症になったり離婚して逮捕されたり、私生活でのダメダメ度は五分五分のようです。やはり、人類の救世主(ジョン・コナー)というプレッシャーに耐えられなかったのかもしれません。
ここまで書いて「ターミネーター4:Salvation」の存在をすっかり忘れてましたが、このPART4って結構面白かったような記憶があるので、また時間のあるときに見直してみることにします。が、3年ほど前に見た「ターミネーター:新起動/ジェニシス」は痛烈なクソ映画で、途中までしか見てません。
思うにこのターミネーターシリーズって、もうさすがにシュワちゃん離れしないとダメなんではないですかね。いつまでも過去の栄光にすがっているようで見ててイタイタしさすら感じます。つまり長々と書きましたが、このターミネーターシリーズは、今回「強化人間」という新しい設定で登場したグレースちゃんを主役にして再構築していくべきなんです、が、無理だろうなあ~。
あるいは今こそ、ダメダメなアラフォーのニック・スタール君やエドワード・ファーロング君たちを起用してみてはいかがでしょうか。