GIGI日記~映画とか本とか~

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ビフォア~3部作

うわぁ~、前回書いたブログがなんと4月ですよ!もう8カ月も経っちゃいました。が、続編2作が9年ごとに作られたイーサン・ホークジュリー・デルピーのビフォア・シリーズにくらべると、まあ1年も経ってないわけで。

さて、世の中の皆さんは昨日が仕事納めの人が多かったと思います。今年も世のおじさん方、本当に大変疲れ様でした。ボクは仕事納めの半日が終わり、自宅に戻ってまず最初に何をやったのかというと、ずっと気になっていたビフォア・シリーズ3部作を連続ぶっ通しで見直しました!いや~とにかく最高の映画ですね。本当に大好きな映画です。

「①ビフォア・サンライズ恋人までの距離)、(1994年)」
「②ビフォア・サンセット(2004年)」
「③ビフォア・ミッドナイト(2013年)」

ネタバレはともかく、あんまり細かなあらすじを説明する気はさらさらありません。だって、いくら説明したって、この映画はストーリーを楽しむものではないからです。まあ、この映画を一言で説明すると、①で出会い、②で結ばれ、③で共に生きる男女の物語ってことになるんですが、まあとにかく、この二人はよくしゃべります。

冒頭から終りまで、ただひたすらにジェシーイーサン・ホーク)とセリーヌジュリー・デルピー)の会話(マシンガン・トーク)を楽しむ、これがこの映画の醍醐味なんです。

そして、イーサン・ホークジュリー・デルピーが、現実そのままに、映画の中でもその時間が経過してるって設定が素晴らしい。なので二人とも、第一作では25歳だったのが、第二作では34歳、第三作では43歳と、それなりに年を重ねてるんですね。まあ、二人とも2025年の現在では、すでに50代半ばになってますが。

しかし、この二人の掛け合いは、絶対に演技には見えません。しかしきちんと台本があってこの掛け合いをしているわけですから、この二人の演技力はもう尋常じゃありません。アドリブではないのにアドリブっぽく見せる演技、こんなのは実際にカメラの前で自分で試しにやってみれば、その難易度の高さがわかるはず。いや~やっぱりイーサン・ホークジュリー・デルピーは天性の役者ですね。

で、この映画を見て何がわかるのかというと、結局2人は第一作からほとんど変わってないってことなんですね。今回ボクが笑ったのは、第三作でジェシーセリーヌに「君は狂っている。君と半年以上一緒に居れるのは、世界でボクしかいないだろう」というセリフです。これってボクもたまに嫁さんに言うので、いや~ツボでした。

それに第三作終盤のタイムマシンの話も最高!これって実は第一作で、ジェシーセリーヌを列車から一緒に降りようと口説く時の「未来から現在へのタイムトラベル」の話と同様に、ジェシー(イーサン)の持ちネタ、というか決めセリフなんですよね。

第一作では、『君は現在の夫に満足できず、ふと、昔に自分を通り過ぎた男達を思い出す。その内の一人がボクだ、そしてボクと一緒に過ごした一夜を思い出す。で、結局はその男が退屈だったことを知り、今の夫に満足するはずだ。なのでまずは、ボクと一緒にその一夜を過ごそうよ?』みたいな誘い文句だったんです。

それが第三作では、大げんかの後、ジェシーのタイムトラベルネタが炸裂します。『82歳になった君からボクは手紙を預かった。その手紙を読んでもいいかい?未来の君はこう書いている。南ペロポネソスでの一夜は最高だったと。で、僕たちは今どこにいる?その南ペロポネソスにいるじゃないか?(なので、仲良りしようよ)』みたいな許し文句なんですね。

この辺が3作を通してみると色んな部分でつながっていて、地味に心を揺さぶられました。そりゃ何年も一緒にいれば、お互いに嫌なところも見えてきます。結婚というのはするのは簡単だけど、それを継続する事の方が大変なのは誰もが実感するところ。

そこで特に重要なのは、ものすごく単純ですが、夫婦でちゃんと会話するってことだと思います。劇中の二人を見ると、まあとにかくあきれるほどいつもベラベラどうでもいい話しをしてて、けれどすごく楽しそうなんですよね。

ジェシーセリーヌも、ずっと一緒にいるのは、お互いの話を聞くのが好きだからなんです。それがどんなにくだらなくて、どうでもよくて、取るに足らない話でも。

第一作でセリーヌジェシーに、「もしも神がいるとすれば、それは人の心の中ではなく、人と人の間にいる」みたいなことを言いますが、その「人と人の間」をつなげるのはやはり、言葉(会話)でしかありません。

なので二人は、どんなにいがみ合っても、結局は会話でつながっているってことなんだと思います。まあ、それを壊すのもまた言葉ではあるんですが。

いずれにせよ、どんな些細なことでも、一緒に会話できる人がいる、それがいかに幸せなことなのか、そういう事に気づかせてくれるのが、このビフォア・シリーズです。ぜひ年末年始はこれをみて、世のおっさん達は奥さんと会話してみてはいかがでしょうか。