GIGI日記~映画とか本とか~

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エルドアン勝利と第三世界

ところで、最近の唯一の朗報は、バフムートの陥落とトルコのエルドアン大統領の再選ですね!しかし、相変わらず日経新聞の欧州総局長などというアメリカポチのアホな記者が、エルドアンさんの再選に際し「民主主義陣営は欧州と中東、アジアを結ぶ要衝にあるトルコを失うわけにはいかない、~~民主主義陣営の更なる後退を防ぐには、多様で自由なシステムの優位性を示し、そこにこそ未来があると信じられるようにするしかない」などというアホで身勝手な記事をしたり顔で掲載していました。ここまで来ると気持ち悪くて怒りすら覚えます。

こいつらに恥を知れ!そしてもう一度歴史を勉強しなおせ!と言っておきましょう。まあ、言ってもムダですが。

まず、こいつらの書く「民主主義陣営」の実態です。これはつまり、G7をはじめとする先進国のことを指しているのでしょうが、今それらの国の大半で、その標榜する民主主義自体が崩壊の危機に瀕しています。国や政府が国民の自由を脅かし、コロナ禍で外出を制限したり、ワクチン接種を強要したり、マイナンバーカードと保険証を合体させることで、個人の消費の動きなどを監視し、一律に国民を管理しようと画策しています。そしてそれを後押しするのが日経新聞をはじめとする大手マスコミビッグテックで、情報を検閲し、グローバリストや一部の特権階級の都合のいいニュースのみを報道するといった報道規制を常時行っています。実は欧州各国では、ロシアへの経済制裁ウクライナへの支援に反対するデモが連日行われていますが、政府はその声をひたすら無視し続け、経済が自滅する方向にひた走っています。

というわけで、現在は、日本も含め、欧米各国が民主主義とは名ばかりの極めて専制的な政治体制となっており、それは庶民を代弁するものではなく、金持ちやエリート、政治家等の特権階級の利益のみを追求する構造に成り下がってます。彼らは二枚舌で、下記に示すようにダブル・スタンダートが当たり前です。総じて彼らは嘘つきで、都合の悪いことは見て見ぬふり、反対意見には目の色変えて反論し、時に暴力や犯罪行為に訴えることもしばしば。もはや手に負えません。

①移民や難民を歓迎するなどのパフォーマンスは大々的に行いますが、彼ら移民が引き起こしている犯罪や事件はひたすら揉み消しています。
②メキシコ国境から大量に流入した不法移民達を、民主党極左連中は歓迎するふりをしながら、秘密裏に別の州に移送していました。
③かつての夢の都カリフォルニアは、不法移民とホームレスであらゆるストリートが占拠され、道ばたに薬物中毒者が溢れ、注射針が捨てられ、富裕層達の大部分は、共和党州知事を務める州にどんどん引っ越しています。
④LGBTQの信者達は、学校でトランスジェンダーが引き起こした女子トイレでのレイプ事件を見て見ぬふり。被害を受けた女性の父親をテロリスト呼ばわりしています。
⑤BLMの起こした略奪や放火などの犯罪行為を、平和的なデモとして報道し続けました。
⑥彼らはFBIや司法を使ってトランプさんの証拠のない軽犯罪を執拗に蒸し返して起訴する一方で、ヒラリーのリビア介入やバイデン一族のウクライナや中国からの巨額の賄賂の受け取りには一切おとがめなしです。

要は民主主義という思想は、その国の政為政者たちが堕落・腐敗したので、ほぼほぼ夢物語に終わったということでしょう。そして、そのような現状を決して指摘することなく、未だにお気楽に「民主主義陣営」などという表現をすること自体が、この記者のバカさ加減を露呈させてます。

もう一点、民主主義というのは政治体制の一つに過ぎず、それが権威主義サウジアラビア)や神権政治(イラン)であっても、国民が幸せに暮らせればそれでいいわけです。そもそもどちらが上などと比較するものですらなく、その国の人種や民族、歴史や文化、伝統と宗教なんかで、世界の国々それぞれに、その国に見合った政治体制があるわけです。それを民主主義の方が優れてるに決まってるので、民主主義を採用しない国は悪と決めつけるのは単なる押しつけ、余計なお世話以外の何者でもありません。

そのいい例がイラクですね。イラクは当時、スンニ派バース党フセイン大統領が治めていて、その強権力をもって容赦ない制裁を科していた事により、雨後の竹の子のように発生する反乱分子を押さえ込んでいました。そのために治安がよく、世俗化を進めたために男女の差なく義務教育が行き届き、医療体制もしっかりと維持されていました。そこにアメリカのネオコンが介入し、50万人もイラク人を殺して、そういう政治体制を破壊し民主主義を押しつけた結果、未だに国内の混乱状態が続いています。特筆すべきは、フセイン統治下に弾圧されていたクルド人でさえ「フセイン時代の方がよほどよかった」と言っていることですね。

もう一つはレバノンです。レバノンはモザイク国家と呼ばれ様々な宗派の派閥から成り立つ国家で、当時は中東のパリとまで称されるほど美しい国でした。それがある段階で、より民主化を進め、各宗派それぞれに公平に議席を持たせた結果、それぞれの宗派が自身の宗派に利益のある政策だけに賛成するようになり、議事は割れ、意見がまとまらず、足を引っ張り合うような状況に陥り、公共のインフラ等の整備や国家的な事業が一切進まなくなるという状況に陥ってしまいます。その結果、現在のレバノンは、エネルギー価格の高騰やインフレ等の影響から、電気、ガス、水道が止まり、国民が隣国に逃げ出すまでに混沌とした状態になっています。

以上の様に、国によっては民主主義などではなく、強力なカリスマのあるリーダー、力のあるリーダーが国家運営を行う方が、国内がまとまってスムーズに行く場合もあるということです。というか、そうでないと、この弱肉強食な世界で生き残ってはいけないわけですよ

つまり、ソ連崩壊後のロシアのように、世界の強欲な大企業がハゲタカやハイエナのように集まってきて、その国の資源や利権を根こそぎ奪われかねないということです。要は国家存亡の危機ですよ。ソ連崩壊当時も、そういう流れに対し、そいつら(オリガルヒ)を全員逮捕したり、国外追放したりして国から閉め出したのが、ボクの敬愛するプーチン大統領だったわけです。ロシア人はその時、紙幣の価値が25分の1にまで下がるなどの猛烈なインフレ(地獄)を経験しているので、とにかく強いリーダーを求めているし、今も民衆は熱狂的にプーチン大統領を支持しているわけです。

さて、エルドアン大統領ですが、彼もまた強力なリーダーシップ、カリスマのある大統領です。日経のアホな記者がしたり顔で「~~民主主義陣営の更なる後退を防ぐには、多様で自由なシステムの優位性を示し、~~」と書いていましたが、ここで言う「多様で自由なシステム」とは、ここでいうハゲタカやハイエナを指しており、要するに「自由に他の国の経済に介入し、その国の資源を奪い取れる自由」と言ってるわけです。

そして日経のアホはこう続けます。「そこにこそ未来があると信じられるようにするしかない」って、アホですか?頭のネジが外れてるんじゃないですかね。

余計なおせっかいの最たるもの。なんで「そこにこそ未来がある」などと、中東やアラブ諸国に住んだこともないオマエが言い切れるのか?そしてさらに「信じられるようにするしかない」って、押しつけの最たるもの。オマエにそうやって思想を強制する権利はあるのかって事ですよ。そして「~するしかない」というのは、「そう信じさせるように強制的に洗脳または思想弾圧するしかない」と言っているに等しいわけです。

要約すると、この日経の記者は、トルコの強力なカリスマ、エルドアン大統領に向かって、以下のように主張しているわけです。

「国民の自由を剥奪する我ら民主主義陣営の更なる後退を防ぐには、トルコをはじめ他国の経済に介入し、その国の資源を奪い取れる自由の優位性を、強制的に洗脳または思想弾圧することで信じ込ませるしかない。」

これって、とんでもないロジックだと思います。大手メディアがこういうことを臆面もなく主張するというのは。これが今の日本を代表するメディアの正体ということですね。そして、こういう動きに誰も異を唱えられない、そういう構造こそが、多様性の否定なのですが、彼らはダブル・スタンダートなので、自分たちの都合の悪いことには決して目を向けません。なんたる堕落、日本もここまで来たかということでしょう。

むしろ、グローバリストや為政者にこういう暴言を吐かせたり実行させないためにこそ、世界は団結すべきであって、その動きは現在、グローバルサウス(第3世界)の国々で顕著になっています。つまり、グローバリズムと民主主義という名の押しつけにNo!を突きつける動きです。

そしてそこにトルコが加わったことで、ロシア、中国、トルコ、イラン、イラククウェートUAE、ヨルダン、カタールオマーンバーレーンサウジアラビア、イエメン、エジプト、リビアアルジェリア、モロッコモーリタニアなどの、アジアから中東、アフリカ大陸北部の国々が次々に賛同し、国交正常化が進んでいます。これらの国々が第三世界という大きなひとつなぎのベルト地帯を形成し、エネルギー資源をはじめとする巨大な経済圏を構築しているわけですが、そこからつまはじきにされているイスラエルや欧米社会(日本も)は今後どうするのでしょうか。

そもそもG7などの先進国(特にアメリカ)が、第三世界の政治に介入したり、民主主義を押しつけたりしない方が、世界はよほど平和になるということです。それは一連の世界情勢(第二次世界大戦ベトナム戦争中東戦争朝鮮戦争、アフガン戦争、イラク侵攻、カラー革命、アラブの春、イエメン内戦、シリア内戦、そしてウクライナ紛争などなど)を見れば、火を見るよりも明らかです。

政治体制が何であれ、自国の歴史や文化や伝統を大切にし、自国民の豊かさと繁栄を願うのが政治家の役割であって、第三世界の国々は、ロシアがアメリカに反旗を翻したことで、ようやくそのことを正直に主張できるようになったわけです。

これって第二次大戦時、欧米に立ち向かった日本に希望を見いだした、東南アジアの国々に似ていませんか?さて、政界もメディアもアメリカに占領されてしまった今の日本に、今後の巻き返しはあるのでしょうか。