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エゼキエル戦争

しかし相変わらず世の中はきな臭いですね。ウクライナ情勢も和平の兆しは一向に見えないし、イスラエルとイランも緊張が高まってるし、なんだか世界はどんどん間違った方向に行っているように感じます。中東はヘタをするとエゼキエル戦争の勃発が現実味を帯びてきました。

エゼキエル戦争というのは、旧約聖書の書物の一つエゼキエル書の中で、その38章と39章に、「ゴグ」「マゴグ」の戦争に関する記述があり、そのゴグとマゴグというのが、何でも今のイスラエルとイランに当てはまり、周辺のアラブ諸国を巻き込む世界大戦に繋がることを暗示しているようなんですね。

ちなみにこのエゼキエル書というのは、イザヤ書エレミヤ書とともに旧約聖書中の三大預言書と呼ばれています。

そもそもイランというのは、イスラエルを滅ぼすことを国是にしている国です。そういうスタンスの国が、最近、核燃料の濃縮率を84%まで高めたという事実は、もはや核兵器利用以外にあり得えないようなんですね。

つまりエネルギー利用のための濃縮度はせいぜい10%程度に過ぎず、80とか90%という高濃度まで圧縮する場合というのは、それはもはや軍事利用、つまり核兵器利用ということになるようです。それに対しイスラエル側(ネタニヤフ首相)の警戒が高まるのも理解はできます。

しかし、イスラエルユダヤ教の国なので、ユダヤイスラム、つまりイスラエルとイランが対立するのは当然理解できるのですが、今回イスラエルは、周辺国のサウジアラビアを筆頭とした湾岸協力会議GCC、ガルフ・コーポレーション・コンチル)に属するUAE,、カタールオマーンバーレーンクウェートのほか、エジプト、スーダンなどの国に協力を要請しています。

でなぜ、ユダヤ教イスラエルがサウジ等のイスラム国家に協力を要請するのかというと、イスラム教国家といっても当然一枚岩ではなく、スンニ派シーア派で対立しているからなんですね。とはいえ、他にもアラウィー派とかサラフィー主義とか、あとバース党とか、もうたくさんありすぎますので、ここでは省略します。

つまり、イランはシーア派の国で、その他のイスラムシーア派民兵組織に様々な援助を行っています。例えば有名どころでは、レバノンヒズボラパレスチナハマス、イエメンのフーシ派などがあります。

なので、イスラエル敵の敵は味方理論で、イランの敵であるアラブ諸国と手を結ぼうとしているんですね。なので昨年の年末に、イスラエルネタニヤフ首相は、サウジアラビアムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドウル・アズィーズ・アル・サウード皇太子(しかし、長い!)に電話して「イランと戦争になるけど、協力してね♡」と伝えているわけです。

さらにはイランという国は、アラビア人ではなくペルシア民族なので、アラブとは微妙に距離があるんですね。

で、イランが核濃縮をちゃっかり再開してしまったので、イスラエルとしてもそのまま放置するわけにもゆかず、ネタニヤフさんも強気に出ているわけです。

で、さらにその火種の中心にイラクとシリアもある訳ですよ。で、まずイラクの場合、元々は国内では少数のスンニ派だったフセイン大統領が、国内のシーア派をうまく押さえ込んでいたわけです。しかしそこにアメリカが介入し、フセイン大統領を失脚させた結果、シーア派が実権を握ることになります。そこで国を追われたスンニ派が作ったのがイスラミック・ステイト、つまりはアルー・バクル・アル・バクダディカリフとするISでした。まあ彼らはアメリカのCIAが資金提供したことで台頭してきたわけですが(厳密にはリビアの国家資金をCIAが奪い、ISに流したわけです)、そのISが内戦下のシリアにまで入り込み、そこで元々ヌスラ戦線クルド人勢力などもドンパチやっていたので、ISが入ってさらにぐちゃぐちゃのカオス状態に陥り、今までで40万人が死亡したと伝えられています。

で、このままイスラエルとイランが戦争になれば、周辺のアラブ諸国はもとより、イランから軍事ドローンを購入しているロシアや、そのロシアと敵対するアメリカ、欧州諸国までもを巻き込み、もはや回避不能のとんでもない世界大戦にまっしぐらとなってしまうのではないでしょうかね。

で、そこなんですが、どうにか話し合いでなんとかならないのでしょうか?
ウクライナもそうです。ゼレンスキーのアホに武器を送るんじゃなくて、今本当に必要なのは、外交による和平の実現ではないのですか。とにかく、皆さん、まずは落ち着いて、頼むから話し合ってくださいよ。

なんだか、アメリカ至上初めての正当性のない大統領、つまりはバイデン政権になったことで、その歪みが世界中に飛び火しているに感じます。バイデン政権がガタガタで、アフガニスタンの無様な撤退劇などによって世界中からナメられて、イランとか中国が強硬な態度に出ているわけです。

しかし、トランプさんの時はそういうことはほとんどありませんでした。それはつまり、トランプさんがそういう国に目を光らせ、一方でイスラエルに行ったり、サウジに行ったり、北朝鮮に行ったりして、面と向かって直接首脳陣と話し合いをしていたからなんですよ。つまりは、トランプさんは話し合いを重んじ、武力による介入はしなかったわけです。

一方でバイデン政権は、ほぼ話し合いをせず、CIAを使って他国に介入し、今回のウクライナのようにNATOを使って軍事介入、武力行使に出るわけですね。

ここでボクが理解できないのは、普通に考えると、話し合いで交渉されるより、武力で介入される方が当然怖い訳ですよ。当たり前です。言葉で暴言を浴びせられるより、殴られる方が痛いし、できれば避けたいわけです。なのに現実を見ると、徹底的に話し合いがなされた方が世界は安定し、一方、武力行使されるほどに、世界の戦争や紛争や危機のリスクが増すってことなんです。

これって要は、世界は極めて複雑そうに見えるけど、実は思ったよりも単純で、本当は色んな国が「ボクの話を聞いてよ!」とただ訴えているだけにすぎないってことなんじゃないですか。

本当の本当に、こういう国家間の諍いは、実はそういう小学生のケンカレベルの話なのかもしれません。それなのに各国の政治家やエリートや学者達が、一斉に物事をややこしく斜めに解釈し、複雑な理論をこねくり回して、勝手にしなくてもいい行動をとるので、世の中どんどんよろしくない方向に突き進んでるんじゃないですか?

その辺、グレタ・トゥエンベリちゃん、世界のお偉方に怒らないんですか?(脱炭素とかどうでもいいので。。。)

まずは各国のお偉いさんは、エリートだけが集まる経済フォ-ラムとかG7とかCOPとかでガヤガヤと無駄な会合をするのではなくて、国と国が他国に忖度せずに主体性を持って話し合えば、少しは世の中まともになるのではないでしょうか。