GIGI日記~映画とか本とか~

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映画「トップガン マーヴェリック」

評価:★★★★☆

ずっと観たかった映画で、ようやく観ることができました。だって、前作が1986年ですから、一体何年ぶりの続編だよ!という。で、結論として、この映画、ものすごくおもしろかったですね。最近の映画、結構当たりが多いです。

この映画って、ネット配信が先行していたものの、きちんとゲオでもレンタルする事ができたので本当によかったです。まちがってもネット配信のみだったり、TSUTAYAだけとか勘弁でしたので。

そしてボクは、レンタル屋に行くまでの、あの「置いてあるかな~」とか「全部借りられてないよね?」というようなドキドキ感と緊張感が大好きなんですよ。ネット配信とかって確かに便利だけど、一方で、そういう心躍る楽しみが減ってしまったのがちょっとさみしいわけです。

・・・・なんですが、実はいやな予感があたって、なんとDVDもブルーレイも全て貸し出し中だったんですね!しかし、ボクはそこであきらめずに、あくせく働く店員さんに声をかけ、「マーヴェリック、戻ってませんか?」という裏技を使って、どうにかゲットォ~!いやぁ~よかった!要はレンタルの棚に戻る前に、カウンター付近に溢れる返却DVDの中から借りてしまおう、とする戦法です。

しかし、この映画って、一体何がすごいのかというと、前作『トップガン』の主役を張ったトム・クルーズが、36年の時を経て再度主演を張るという、そのあり得ない威勢のよさ、熱意、覚悟、気合い、意気込みがすごいんです。だってこの時、トム・クルーズって58歳とかでしょ。定年間近のオヤジですよ。それが、若い奴らに混じって体張って演技してるわけですよ。

喜んで帰宅した後ですが、ボクは家にあった「トップガン」をまず観てから鑑賞することにしたんです。だってやっぱりその方が感動もひとしおでしょう。で、結果として、それが見事に功を奏しましたね。なので「マーヴェリック」を120%楽しみたいなら、やはり最初に前作を観ておくことが望ましいです。

さて、肝心の映画ですが、以下にあらすじ以外の感想を。

①マーヴェリックのモノ持ちの良さに感動!

コールサイン「マーヴェリック(ローンウルフ、一匹狼)」のトム演じるピートがすっかりオヤジになっても、未だに当時の革ジャン(ワッペンべたべたのG-1)を持ってたり、バイク(カワサキのGPZ900ニンジャ)に乗ってたりと、ものすごくモノ持ちがよくて感心しましたですハイ。近年流行りの『断捨離」とかって単なるアホだと思ってたので、ボクはすごくうれしかったです。
なんか、自分の買ったものや人からもらったものを、平気で捨てたり売ったりできる奴って、結局なんにも大切にできない奴なんじゃないかって思うわけです。

②生徒のいい子さに少しショック!

さて、物語ですが、ボクは当初、勝手にこの続編は「トムがトップ・ガンの養成校(戦闘機パイロットの1%しか入れない超エリート校)に教官として舞い戻り、かつてのトム・クルーズ(ピート)のように、無鉄砲でやんちゃで自信過剰で怖いもの知らずの若者と衝突しながら、様々な困難を共に乗りこえ、徐々に信頼関係を築いていく・・・」といった、ある意味わかりやすい鬼軍曹と新兵のハートフル・バディ・ムービーもの、と勝手に思い込んでいましたが、その予想は完全に裏切られました!

まず、この生徒達ですが、いやな奴とか悪い奴とか反抗的な奴とか無鉄砲な奴は一人もいません。で、果敢に反発してきたり、殴りかかってくるやんちゃな奴もいないし、結構みんな大人しくていい子たちなんですよ。まあ、そこが今の時代を反映しているというか、そういう熱血漢はもう流行らないのかもしれませんが、ボクとしてはそこがちょっぴり寂しいというか。もっと頭のおかしい気の狂った暴れ者のとんがった奴がいてもいいように思いますが、よく考えると確かにそんな奴がこのエリート校に来られるはずもないわけで。まあ仕方ないかもしれません。

そのためなのか、生徒達もたくさんいるんですが、とにかくみんなあまり特徴がないので、前作でピートの相棒だったグースの息子役のルースター(マイルズ・テラーとか、そのライバルのハングマン(グレン・パウエル)とか、紅一点のフェニックス(モニカ・バルバロ)とか、この3人くらいしか記憶に残らないんですよね。みんな性格が濃くない役なので。それにより結局、トムの、トムによる、トムのための映画になってしまっているような気がします。まあ、そこが少し残念というか、けどトップガンは別にそれでいいのかもしれませんが。。。

③名優たちの出演に感動!

あとは名女優のジェニファー・コネリーとか、名作「ヒート」で名を上げたヴァル・キルマー(前作のアイスマン)とかが出ていてすごくうれしかったです。

ですが、ヴァル・キルマーはかなり老けていて、実生活でも喉頭癌を患っていた様で、そのため劇中でも、「病気でほとんど話せない」という設定になっていました。ただ、それでも再出演をきっちり果たしたヴァル・キルマーはやはり役者魂がハンパないですね。で、この二人、マーヴェリック(トム・クルーズ)とアイスマンヴァル・キルマー)が、劇中、互いにがっしりと抱き合うシーンをみると、さすがに熱いものが込み上げてきましたよ。

ちなみに、ジェニファー・コネリー姉さんは、前作には名前しか出てきません。一方、本作には、前作でピートの恋人役だった教官のチャーリーケリー・マクギリスさん)は出てきませんのであしからず・・・。

④いつ何時もサングラスをかけたくなる!

そして、彼らは戦闘機のパイロットだからなのか、とにかくよくサングラスをかけてます。当然、サングラスはRay-Banだと思いますが、バイク乗るときもビーチバレーするときもビーチアメフト?するときも、とにかくずっとサングラスをかけてます。よくサングラスかけたままでスポーツできるよな!とかって思いますが、なんか自分もマネしてサングラスかけっぱなしで激しい運動をしたくなること請けあいです。

コールサインがかっこいい!

ちなみに、この「マーヴェリック」とかアイスマンとか「ルースター」とか「ハングマン」というのはコールサインと呼ばれるもので、要はあだ名、というか愛称なんですね。これにより隊の結束を深める、同名の区分を容易にする、部隊を特定されにくくする、という意味があるようです。このコールサインがみんなのヘルメットに刻まれています。

⑥2回のクライマックスに難なくノックアウト!

もう一点、この映画にはクライマックスが2度ある、と言っておきましょう。その伏線は前半にきちんと張られており、それが全て、この2回目のクライマックスで回収される構造になってます。そして、オープニングとエンディングも、前作のデジャブ?かと思わせる出来具合にもう感動の嵐!

皆さん、是非、『マーヴェリック』は前作とセットで、しかも通しで観てください(110分+130分で240分=4時間ですが・・・)。