GIGI日記~映画とか本とか~

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映画「コンテイジョン」

評価:★★★★☆

はい、皆さま、今日もおとなしく「STAY HOME」してますでしょうか。はっきり言いましょう。今見るべき映画はまさにこのコンテイジョンです、まちがいないです、すぐにマスク・手袋着用でGEOへGOするか、あるいはアマプラ、ネトフリなんかでご視聴ください。

今、世界中でコロナパニックに陥ってますが、ウイルスとは?クラスターとは?集団感染とは?そしてそれが加速すると世界の都市はどうなってしまうか?その恐ろしさを余すことなく体感したいのであればこの映画を見るべし!としかもう。

というより、各テレビ局も無駄に感染者数をカウントしたり、不甲斐ない首相がダメダメな会見を繰り返すくらいなら、むしろこの映画を24時間流した方がよっぽど効果があるんじゃないか?ってことなんです。それぐらい、先見の明のある映画です、さすが、映画界の鬼才、スティーブン・ソダーバーグさんですよ。先のブログに紹介したパンデミックアメリカ」の数倍よくできてます。まさに黙示録といえるような映画。

映画の作りとしては、アメリカや香港のある地域で原因不明の感染症による死亡者が急増し、その人間に接していた人間がどんどんウイルスに侵されていくという、まさに感染爆発とその対応に四苦八苦するWHO(世界保健機関とかCDC(疾病予防管理センター)を題材にした話なんです。

特にすごいのは、まさに感染爆発のその後を描いている部分で、世界中で、またアメリカの主要都市でも感染者が急増し、結局は軍隊を使って都市封鎖(ロックダウン)に乗り出すんですが、封鎖された都市内では警察等の治安維持や各種の公共機関・公共サービスなんかがほぼシャットダウンし、各地で暴動や略奪がはじまって、都市が完全に壊滅状態に陥ってしまうというところです。

まさに今、このコロナ騒ぎで世界中がまだここまで事態が悪化していないことが奇跡、そして感謝としかいいようがないですよね。

しかも、かなりの豪華キャストで、オープニングの感染者にグウィネス・パルトロー、その夫にマット・デイモン、WHOの疫学者にマリオン・コティヤール、CDCの医師にローレンス・フィッシュバーンケイト・ウィンスレット、フリーのジャーナリストにジュード・ロウなどなど、ほぼ全員が主演をはれるトップ・スターばかりじゃないですか。しかし、ローレンス・フィッシュバーンさん、マトリックスとか最近のジョン・ウィックとか、意外にご活躍ではないですか。しかし、ジュード・ロウはこの時点ですでにハゲてて、かつてのイケメンぶりがかなり劣化したかと。

この出演者の中で僕が一番好きなのは、なんといってもマリオン・コティヤールさんです。エキゾチックで線の細い美人さんで、ジョニー・デップと共演したパブリック・エネミーズとか、最近では「サンドラの週末」なんかがあります。あっ、この人って僕と同い年!しかもフランス人じゃないですか、どうりで品があるわけで。まあ、出番はそんなに多くないんですけどね。

そして、さすがはケイト・ウィンスレットちゃん、ものすごくいい演技してますわ。本当にアメリカの女優の層の厚さといったら、さすがです。

あっ、そういえば、イギリスのボリス・ジョンソン首相が回復に向かっているようです。あ~よかった。世界で最高の医療を受けているボリス・ジョンソン首相になにかあったら、さすがに集団免疫論なんか唱えてる場合じゃないな~と思ってましたが、本当によかったです。ただ、集団免疫論もそれなりの根拠があって、それをやられると困る勢力があるようです。そういう勢力がボリス首相を故意に感染させたり、抗体検査を増やしたくないがために「現時点での抗体検査の精度は低い!」などと、根拠のないままに言い出しているようですね。要は、この世界的なコロナ情勢の裏側で、恐るべき政治的なパワーが今もおしあいへしあい、ぶつかり合っているということなんです。

なにせ、コロナ後の世界はそれ以前とは一変しているわけで、中国の世界覇権国家への道は閉ざされ、欧州(EU)は崩壊し、そしてアメリカ国内でも財政が破綻、トランプ政権のこれまでの功績は全て吹っ飛び、再選は困難に・・・というね。そしてそんな中、莫大な利益を得る世界勢力とは一体どういう人たちなのか、考えるだけで恐ろしいです。

さてさて、現在ではこの緊急事態を受けて小池都知事がしきりに「STAY HOME」を訴えています。小池さんは、安倍総理やその取り巻き、そこいらの学者やコメンテーター、そして国会議員や役人なんかより、よっぽど説明も上手でテレビ映りもいいので、どうせなら今後は総理大臣になった方がいんじゃね?とすら思いました。皮肉にもそのことが今回の件で証明されてしまったので、総理とか政府筋が焦って急いでマスコミを使って小池さん批判に乗り出してるようです。

しかしボクはこの「STAY HOME」と聞くと、むしろ「STAY GOLD(ステイ・ゴールド)」を思い出してしまいます。この「STAY GOLD」って、アメリカの10代青春ブラット・パック映画で、巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督アウトサイダーに出てくるセリフなんです。この映画って、要は山の手と下町に住む若いグループ同士の諍いをベースに、ヤングの恋や悩みや葛藤を描いたもので、日本の「若者のすべて」というドラマにもパクられたりしてる金字塔映画なんですね。この映画で、下町グループ「グリース」のメンバーであるジョニー(ラルフ・マッチオ)が火事でやけどを負ってしまい、その死の間際に、主役のポニーボーイ(C・トーマス・ハウエル)に「ポニー、いつまでも黄金でいろよ(STAY GOLD)、夕日を見つめる心が黄金だ、それをなくさないでくれ。」と言うんです。

要するに子どもの頃はみんな黄金なわけですよ。しかし大人になるにつれて全てのことにはあらかた慣れてしまって、色んな事に純粋に感動できなくなっていくわけでして。ジョニーは「世界は素晴らしいんだから、そういう当たり前のことに感動できる感受性をなくすなよ」と言いたかったわけです。まあ、現実には、黄金どころか、このラルフ・マッチオ君とトーマス・ハウエル君はハリウッドから消え去りましたが・・。

こういう事態になってはじめて普段の生活がいかに素晴らしかったかを皆さまも感じているんではないでしょうか。あの苦痛な満員電車ですら、今では少し懐かしいというか。。。なので皆さん、今月いっぱいは、とにかく「STAY HOME」しながら「STAY GOLD」しましょうよ。

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