GIGI日記~映画とか本とか~

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アニメ「宇宙(そら)よりも遠い場所」

評価:★★★★★

皆さまお疲れ様です。この年度末地獄の中、「宇宙(そら)よりも遠い場所(よりもい)」全13話見ました!日曜に11話、月曜に2話見て、ようやく見終わりました!
はい、はっきり言います、皆さんすぐにGEOへGO!またはネトフリやアマプラですぐに見るべし!特にコロナで学校休みとかテレワークしてるおっさん達、すぐに見るべし!としか言いようのない衝撃的なおもしろさです!

この前見た新劇場版のエヴァがいまいち消化不良だっただけに、この「よりもい」がストレートに屈折せずに物語が展開され、かつ13話という子気味のいい話数できっちりと終了するので、謎とか伏線とかを駆使しまくったアニメと違って、逆にものすご~く新鮮でした。

で、何がすごいって、もうものすごく泣けるんです。四十過ぎたおっさんが毎回寒気と鳥肌と号泣の嵐で、それはもうコロナを疑いたくなるほどの乱れっぷり。こんな泣いたアニメっていつ以来でしょうか。けれど、それと同じくらい笑えるんです。そこがこのアニメのすごいとこ。

はい、で、あらすじなんですが、高校生の女の子達が主人公で、みんな色んな思いを秘めて生活してるんです。「自分に自信がない」とか「青春したい」とか「高校生のうちに何かを達成したい」とかの一般的なものから「ウソっぽい人間関係に疲れた」とか「集団生活になじめない」とか「本当の友達がほしい」とか・・・。

その中でも特に主役の玉木マリ(キマリ)は、何に対しても一歩踏み出すことのできない臆病な女の子で、そんなキマリがひょんな事からものすごい野望を持った女の子の小淵沢報瀬(こぶちさわしらせ)と知り合うことで、人生が大きく変わっていくんです。

実は彼女のお母さんは南極観測隊の一員で、3年前に南極で遭難して亡くなってしまったんですが、そんな母親の最後の場所に自分も行ってみたい、その場所、その景色、その空気を肌で感じることで、突然いなくなってしまった母親の何かを少しでも理解できるんじゃないか、近づけるんじゃないか・・・・・、とまあ、しらせはそう信じて、アルバイトに明け暮れ、お金を貯め、必死に南極に行く計画を立てているわけです。が、同級生からは「南極!」などとバカにされ、変人扱いされているんです。

そんな二人のほか、三宅日向(みやけひなた)とかアイドルの卵の 白石結月(しらいし ゆづき)が加わって、物語が一気に加速していきます。もうそれ以降の説明はするのもバカらしいので、是非自分自身で体感してください。

まず何よりも、一見クールなしらせが究極に笑えます。ネガティブに見えてものすごくポジティブだし、あれやれ!これやれ!と命令ばっかするくせに、うまくいくと全て自分の手柄にして飛びまわって喜んだのも束の間、いきなり足の指をタンスにぶつけてのたうち回ったり、もう死ぬほど笑いました。けれど、そんなしらせでも実は極度のあがり症で、カメラの前ではほとんど話すこともできず、そのギャップがまた最高に笑えるんですが、それでも彼女はものすご~くいい子なんです。

まあ、いい子と言えばしらせに限らずみんないい子なんですが、四人とも心に色々なものを抱えていて、そのそれぞれのエピソードがまた泣けるんです。特にひなたのエピソードなんて、僕的にはかなりのツボでもう号泣の嵐・・・。

このアニメって対象は高校生なのかもしれませんが、僕的には大人こそが見るべきだと思いました。特に高校生とかには知っておいてほしいんだけど、はっきり言って大人も子ども(高校生)も大差ありましぇん。大人でもいざとなると逃げる奴、他人のせいにする奴、ずるい奴、自己中な奴、権利ばかりの奴、などなど、いくらでも、もう掃いて捨てるほどいますので・・・・。

しかも最近は「働き方改革!」とか「ライフ・ワーク・バランス」とか世間がうるさいので、その尻馬に乗って、声高に権利ばかりを叫ぶ輩がものすごく増えている気さえします。そういう人たちは決まって自分に甘く他人に厳しいのが特徴です。そのくせ、せっせと上司に贈り物をしたり、変なところには気が回るのが特徴です。

僕は何にせよ、普通に働けないのなら辞めろ!と言いたいですわ。もうこの一言に尽きます。そうやって普通にがんばれなかったり、できなかったり、その理由はあれやこれやいくらでもあるのかもしれません。けれど、給料をもらっているのであれば、会社に感謝し会社に貢献しようとがんばるのは当たり前のことではないですかね。

そういう思いで鬱屈していたところにこのアニメを見てしまったので、余計に泣けたのかもしれません。だってこのアニメのキャラって、自分に甘く他人に厳しい奴って一人も出てこないので・・・。

みんな自分のもろもろを自覚しつつも、それでも誇りを持って必死にがんばっているわけですよ。特に、南極観測隊の女性隊長である藤堂吟(とうどうぎん)さんなんて、もう最高にクールで美人でかっこいいし、それを支える副隊長の前川かなえさんもいつもニコニコやさしいし、僕たちもこんなアラフォーを目指すべきではないですか。

ちなみに、この「宇宙(そら)よりも~」というタイトルは、元宇宙飛行士の毛利さんが南極の昭和基地に招待された際に「宇宙よりも遠い場所ですね~~」と発言したことがモチーフとなっているようです。

タイトルもいいし、泣けるし、死ぬほど笑えるし、そして勇気をもらえるしで、毎日権利ばかりの皆さま、コロナ疲れの皆さま、これを見て少しは会社に感謝、または貢献してみてはいかがでしょうか。

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