GIGI日記~映画とか本とか~

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映画「ロッキー」から「クリード」まで

すっかり忘れてましたが、この10~12月の間にロッキーPart1~6とクリード1、2の計8本を2日で見るという快挙を成し遂げたことをご報告いたします。厳密にはクリード2本をみて、急に懐かしくなってロッキーを見直したわけですが、しばらくロッキーのテーマが頭を離れませんでしたハイ。ぼくの評価は以下の通りです。少しスター・ウォーズチックな勝手な副題を付けてみましたです。

①ロッキー1(評価:★★★★★)「ロッキーの覚醒」
②ロッキー2(評価:★★★☆☆)「アポロの逆襲」 
③ロッキー3(評価:★★★★★)「クラバー・メナス」or「ロッキーの復讐」
④ロッキー4/炎の友情(評価:★★☆☆☆)「最後のアポロ」
⑤ロッキー5/最後のドラマ(評価:★★☆☆☆)「トミーの攻撃」
⑥ロッキー6/ロッキー・ザ・ファイナル(評価:★★☆☆☆)「ロッキーの帰還」
クリード1/チャンプを継ぐ男(評価:★★★☆☆)「新たなる希望」
クリード2/炎の宿敵(評価:★★★☆☆)「ドラゴの逆襲」

しかし、この映画ってスター・ウォーズと並ぶ一大叙情詩だと思うのは僕だけでしょうか。「ロッキー・バルボア家の夜明け」といいますか。まあ細かな内容は本編を見ていただくかウィキペディアなんかで読んでもらうとして。

あらすじは、これまでボクシングに真剣に向き合ってこなかった中年の三流ボクサーロッキーは、借金の取り立てなんかの副業をしながら毎日ダラダラ過ごしていて、トレーナーのミッキーからも見放されているんです。ロッキーの唯一の楽しみは、近くのペットショップに勤める無口で地味なエイドリアンという女の子と一時の会話を交わすこと。ちょうどその頃、へビー級チャンピオンのアポロ・クリードは、対戦相手が負傷したことから代役捜しに奔走するも難航し、そこで本来は挑戦権のない無名の選手から、アメリカンドリームよろしく対戦相手を選ぶことを思いつくわけです。で、目にとまったのは「イタリアの種馬」という変わった異名をもつロッキーことシルベスタ・スタローン君だったんですわ。

以降は、Part1でロッキーが覚醒し、Part2でアポロが猛反撃、Part3で特攻野郎Aチーム のモヒカン扮するクラバーにロッキーがボコられ、Part4でロシアのサイボーグ=ドルフ・ラングレンことドラゴにアポロがボコボコにボコられ、Part5で元パダワンのトミーの攻撃を受け、Part6でロッキーが無事帰還を果たす、という物語なんです。・・・しかし、ここまで短いロッキーの解説って恐らく史上初かと。

特に注目は、アポロやクラバーのテレビカメラの前で痛烈に泡沫を飛ばしながらロッキーをディスりまくるシーンは必見です!亀田兄弟もかわいく見えるほどのdis はもうコミカルにすら感じます。「ロッキーのドアホやろう!マヌケやろう!腰抜け!出てこい!俺が殴り殺してやる!絶対にやってやる!アメリカから葬ってやる!怖いのか!生まれたことを後悔させてやる!」・・・・ぽか~ん。今なら絶対に問題になるでしょうね。

それとやはりトレーナーのミッキー役の役者さんがすばらしい。この人、バージェス・メレディスさんという方で、数多くの映画に出演したり監督したりもうとんでもない名優じゃないですか、知りませんでした。このしゃがれた声や、小さい体ながらアル・パチーノばりのドでかい声で泡沫を飛ばしながらロッキーのことを完膚無きまでにディスってディスってディスりまくるんだけど、そんな中でもやはり愛があるんですよね。それがミッキーの全身から伝わってくるんです。日本の映画なんかだとすぐにそれを台詞で説明しちゃうんだけど、この映画の場合は違うんです、ちゃんと演技で伝えてくるんですよね。いやぁ~熱いです、もうPart3は涙なくしてみれません。それと震えるほどのでかい声、いいですねぇ~。これだけでかい声を出せる役者って、日本にはいないよなぁ~。

さて、全てを連続して観賞した結果、僕が一番好きなのはやはりPart1と3ですね。僕の大好きな70~80年代のアメリカのフィラデルフィアという都市の雰囲気がもろに伝わってきて、映像がむちゃくちゃかっこいいです。ちなみに、ロッキー自身はPart4ぐらいまでには何度も防衛して超有名人の大金持ちになってて、ブランドのスーツなんか着たりグラサンかけたり、要はカッコつけてるんですが、それが全く似合ってないし、むしろダサいんですよね。そもそも80年代ってアメリカの最もダサいファッションが流行った時期ですし。で、そんな幸せな日々も束の間、Part5でロッキーは会計士にだまされて無一文になって落ちぶれ、挙げ句にPart6では愛するエイドリアンも亡くなっていて、さらには息子にもほとんど相手にされなかったり、もう踏んだり蹴ったりなんですわ。ただなぜか、ファッションだけはその落ちぶれたロッキーの方がかっこいいという矛盾。

けれどその後もロッキーは、そういう色んな哀しみを背負いつつ、レストランを必死に切り盛りしたりして、夢想転生を極めたケンシロウのごとく、優しいまなざしで日々を賢明に生きているんです。

あっ、ちなみにその後の続編「クリード」を忘れてましたが、クリードっていうのはなんとアポロ・クリードの息子、アドニスクリードの物語なんですね。偉大な父をもったクリードの苦悩と葛藤、そしてそれを見守る父親の親友ロッキー。この、年取ってジジイになって丸くなったロッキーの立ち振る舞いがまたいいんですハイ。

人生に若干躓いている方、ロッキーサーガ、自信を持っておすすめですね。ロッキーオヤジの勇士を見て元気を出しましょうよ。それとスター・ウォーズ9がそろそろ公開されるので、見に行く前にPart1~8の連続視聴に挑戦しようかな。

 

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