GIGI日記~映画とか本とか~

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映画「10~12月の隙間時間で見た映画④」

まだあと4本も紹介しなければなりません。しかし最近全くブログってなかったので、結構書きたいことってあるものですね。今年始めたブログですが、やはり年間100本程度は記事を載せたいですハイ。

⑧おとなの恋はまわり道(評価:★☆☆☆☆)
⑨ボーダーライン・ソマリア・ウォー(評価:★★★☆☆)

8本目ですが「⑧おとなの恋はまわり道」です。これは元々見たかったというより、万引き事件以降落ち目で久しぶりにめでたく復活したウィノナ・ライダーを見たかっただけだったんです。で、まあ元気そうで安心はしたんですが、やはりというか、さすがにというか、ウィノナも年をとりましたね。かつての美少女もさすがにもう50才近いわけですし、そりゃ、ジュリー・デルピーも「ビフォア・ミッドナイト」でずいぶん年を取ってましたけど、ジュリー・デルピーの方は何となく健全な年の取り方なんですが、ウィノナの方は少し屈折してるという印象が否めませんでした。劇中、ウィノナお得意の白目をむくシーンなんか、若いときならともかく、もはや少し怖かった次第です。

そもそもこの映画って究極の自己満映画で、劇中ずっとへっぽこ役者のキアヌ・リーブズとウィノナ・ライダーの掛け合いが延々と続くだけなんです。周りには色々な方々が出演していますが、もうそんな人達には一切関わることなく、ずっと二人の世界だけが延々と続くんです。もはやこの二人以外、この世には存在しないと言わんがばかりの勢いで。つまりは他者を徹底的に排除してそぎ落としたというね。もはやこの二人以外空気扱いですわ。けれど、現実の世界でも、人って案外そういうものかもしれません。自分たち以外には一切興味なしで、他人なんてどうでもいいといったように。そういう意味からすると、むしろ本質を捉えた映画なのかもしれませんが、なにぶん、僕の集中力がなかったからなのか、記憶力が低下しているのか、この二人の掛け合いのほとんどが記憶にないんですよ。

例えば、イーサン・ホークジュリー・デルピーのビフォア三部作(「①ビフォア・サンライズ」「②ビフォア・サンセット」「③ビフォア・ミッドナイト」)なんかは、今でも二人の会話のいくつかは思い出せるし、たま~に無性に見直したくなるんだけど、この「おとなの恋は~」の場合はもう一回でいいですごめんなさい、という感じなんですよね。まあ、キアヌとウィノナにはイーサン・ホークジュリー・デルピーの真似は当然できませんし、ちょっとハードルが高すぎたように感じます。

次に「⑨ボーダーライン・ソマリア・ウォー」なんですが、この邦題、さすがに勘弁してください。ソマリア・ウォーでいいじゃないですか。なんで頭に「ボーダーライン」を付けるのかと。ジョシュ・ブローリンとベネチオ・デルトロの傑作「ボーダーライン」を意識したんでしょうが、決定した人、あまり国民をナメないように。

で、この映画もまた実話物で、ソマリア湾沖で暗躍する海賊らの実態を世界ではじめて伝えたジャーナリストであるジェイ・バハダーさんの伝記映画なんです。しかも、この人の書いた「ソマリアの海賊(The Pirates of Somalia: Inside Their Hidden World)」という本は、アメリカでベストセラーになったようですが、なんと日本では全く相手にされず、日本語訳版は未だに発刊されていません。そもそも、世界情勢なんて、ほとんどの日本人にとって関心がないし、この国際社会への関心の低さって、世界的にも日本人は突出してるんでしょうか。僕の場合は、中東情勢とかアメリカやヨーロッパ諸国の動向に関心が強いので、その国の人が書いた本を読んだり映画を見たりしているわけですが、まあ、そういうやつは周りにもほとんど皆無ですしね。

ただ「ソマリアの海賊」がアメリカでベストセラーになったのは、2009年のソマリ海賊による「マースク・アラバマ号」乗っ取り事件で、船長のリチャード・フィリップス船長が拘束されたからでしょうかね。「キャプテン・フィリップス」という映画にもなりましたし(これはまだ見てません。船長役がトム・ハンクスなのがちょっと・・・)。

ちなみに映画自体はなかなかよくできていて、意外にも見応えがあります。ただ当然のことながら映画「ボーダーライン」とは全く関係がなく、単にジャーナリストを追っただけの映画なので、当然派手なドンパチは一切ありません。ベテラン・ジャーナリスト役のアル・パチーノが、ジャーナリストになるためにハーバードで再度学びなおそうとするジェイ・ハバター君に「ファッキン、ハーバードなんてやめろ!真のジャーナリストになりたければ手っ取り早い方法を教えてやる。いいかよく聞け、それは誰も行かないところへ行くことだ!」というシーンは説得力があります。あの~う日本のジャーナリスト気取りのマスコミ関係者のみなさま、この台詞、よく肝に銘じてくださいね。今すぐ、修正ペンで名刺から「ジャーナリスト」という言葉消してくださいね。

あっ、またたった2本で2,000字超えた。

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