GIGI日記~映画とか本とか~

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その他「長い戦いが終わりました」+本「地球と一緒に頭も冷やせ!」

さてさて、このブログの最終更新が5/27でしたので、およそ一ヶ月半にわたる僕の戦いが本日終わりました・・・って、何のことかと思われますが、本日、一昨年から受けている国家資格の試験日だったんですね。いやいや本当に疲れました。

一昨年はある部門に一発合格したので、それをいいことに調子にのって昨年は別の部門で受けたのですが、見事に撃沈・・・。で、今年はそのリベンジの意味合いが強かったのですが、さてさて、結果は神のみぞ知るといったところでしょうか。

いずれにせよ、この一ヵ月強の間、大好きな映画も見ずによく頑張ったと思います。受験された皆様、ほんとうに大変お疲れ様でした。皆様がずっと我慢していたことを解禁してやってください。

で、その勉強も兼ねて読んだ本が10冊ほどありますが、おすすめの一冊がデンマークのビョルン・ロンボルクさんの書いた「地球と一緒に頭も冷やせ!」です。

皆さんはすでにご承知のことと思いますが、最近、温暖化、温暖化とか、異常気象とかってうるさいですよね。石油や石炭などの化石燃料の使いすぎが、CO2などの温室効果ガスを増加させ、それにより地球の温度が上昇している、それにより、近年まれに見る異常気象が各地で発生している、というものです。

普通の大人であればこの程度の知識はあるかと思いますが、実はこれって、実はあまり科学的根拠のないことなんですね。そもそも、世界中の科学者が気候モデルを駆使して温暖化だ、地球の気温が今後100年で2.6℃上がる~とかって騒いでますが、実は現在の温暖化は、CO2等の増加をはじめとする人間活動とはあまり関連がない可能性が高いんです。

理由は色々ありますが、一つは1984年にデンマークのダンスガードさんとスイスのオシュガーさんが、グリーンランドの氷床コアを分析し、過去10万年の地球の気温を調べたわけですが、その結果は、地球の気温はおよそ1,500年周期で温暖化と寒冷化を繰り返しているという驚くべき結論でした。そしてこれは、樹木の年輪や海底堆積物、ボアホール、石筍(洞窟の中で垂れ下がっている岩石)なんかの解析結果もそのことを裏付けているようです。これを「ダンスガード・オシュガー振動(循環)」と呼びます。

で、この1,500年周期というのが少し理解が難しいのですが、要はその内800年分が温暖期であれば、残り700年分が寒冷期というようにカウントします。そして近年では、紀元前200年~紀元600年までが「①ローマ温暖期」、600~900年までが「②暗黒時代」、900~1300までが「③中世温暖期」、1300~1850年までが「④小氷河期」と呼ばれ、現在の2019年は、ちょうど温暖期のサイクルに入って150年ということになります。

特に重要なのは、気候変動というのは人間活動で左右されるレベルのものではなく、最も多大な影響を与えるのは太陽活動であるという点です。太陽活動は周期的に強まったり弱まったりしているほか、太陽黒点の11年周期といったサイクルもあるため、それに地球の公転する角度変化なども作用し、気候変動のサイクルが作られるのだそうです。

また、先に挙げた①ローマ温暖期と③中世温暖期も、その時代にローマ帝国マヤ文明、それに中華王朝が栄えたり、食料生産が増加し、人口が爆発的に増加しているのも大きな特徴で、つまり温暖化は、人類の繁栄や動物や植物にとっても便益をもたらすということなんです。さらに、世界の異常気象も、サイクロン、ブリザード、ハリケーン、干ばつ、洪水などの異常気象は、むしろ温暖期よりも寒冷期に多く起きていることがわかっています。

現在の温暖化論争は、単に「都市のヒートアイランド現象」を指摘しているだけの可能性があり、温室効果ガスの排出はほぼ関連していないというのが実態のようです(というより、関連性が証明されていないわけですね)。それにはもう一つ大きな証拠があって、化石燃料の大量の消費が始まった1940~1975年にかけて、地球は実は寒冷化傾向にあり、温暖化はむしろ、それ以前の1840年頃から始まっていたんです。また、過去の氷床コア等の分析から、CO2の増加は、むしろ地球の温暖化後の遅行指標であって、その逆がないことも明らかになっています。つまり、CO2の増加による温度上昇という苦しい主張は、実はこの時点で否定されてしまうわけです。

また、今後100年間で起こりうる2.6度の気温上昇程度は、都市に住む我々は、かのヒートアイランド現象ですでに経験済みなわけで、都市中心部の温度は周辺部に比べ10℃も高いと言われています。が、都市の人が大量に亡くなったりはしていませんよね。またエアコンなどの科学技術の力でどうにかしのいでるわけです。

というように、我々が当たり前に理解している事柄が、実は大嘘だらけの代物であることが往々にしてあるということや、なにより国家間での様々な対策は、その費用便益を考慮した上で決定する必要があることなど、非常に重要なことに気づかせてくれる貴重な一冊ですので、環境問題に関心のある方は是非。

しかし、IPCC気候変動に関する政府間パネル)のお偉いさんも、今更、気候変動や温暖化は人類や動植物にとって全く害はないばかりか、むしろ便益の方が大きいですよ、とは、全世界を巻き込んで大騒ぎをしてしまった以上、もはやさすがに言えないんだろうなあ~。

地球と一緒に頭も冷やせ!

地球と一緒に頭も冷やせ!

 
地球温暖化は止まらない

地球温暖化は止まらない

 

 

以降に、温暖化で想定される便益を少し紹介しますね。

・温度上昇で寒暖の差が減少するため、84,000人の呼吸器系疾患患者の命を救う。
・温度上昇とCO2の増加で農作物の生育が促進され、食料生産量が増え、2.3億人の食料が増産される。
・今度上昇により海面から蒸発する水分が増え、降水量が増えることで、8,400万人の水不足の問題が解消される。

何もしないでもこのような便益がもたらされるそうです。従って、毎年全世界で1,900億ドルかけてCO2を削減しても何の意味もないし、仮にパリ協定で提唱された産業革命時と比較して2℃以内に抑えることができても、温暖化を2年遅らせるだけにすぎないという程度なんです・・・ほぼ、無意味という。あのね、世界のお偉いさんたち、もっちきちんと議論しましょうよ。