GIGI日記~映画とか本とか~

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映画「スリープレス・ナイト」

評価:☆☆☆☆☆(ゼロ)

いやあ、見てしまいましたね、久々のくそつま映画。残念でなりません。先、見終わったばかりで、軽い脱力感と徒労感に苛まれつつ、このブログを書いてます。もう、書かずにはいられないというひどさ。すこぶるかっこいいジェイミー・フォックスのジャケットにだまされ、おもむろにレンタルしたんですが、事前にアマゾンのレビューを軽く見ておくべきだった!っと後悔しましたね。が、先見たら、そんなに評価悪くないんですよ・・・って、なんでなんで?。

この映画は一体何を狙ったのかが理解できません。劇中、ほとんど舞台はカジノのビルの中なので、ある意味「ダイ・ハード」を意識したんでしょうが、これも「ヒート」を意識した「ザ・アウトロー」と同じく、見事に撃沈。

物語はある意味定番で、カジノを舞台に、ラスベガス市警の刑事たちが、麻薬密売組織と通じている汚職刑事を突きとめるまでの顛末を、刑事(といっても二組)、カジノ側、麻薬組織の三つ(四つ)巴を軸に描いたものなんですが、そこにさらに家族愛とかジェイミー・フォックス扮する刑事の息子や奥さんまで持ち込んだものだから、もう収集がつかなくなってわけがわからなってしまって、という。いやあ~ものすごくつまらなかったですハイ。

まず刑事役のジェイミー・フォックスが冒頭でいきなり脇腹を刺され、血を流しながらもその状態で5人以上の敵と格闘しますが、それってどう考えてもありえないし、刺される設定っているの?という疑問が一つ。

そして三つ巴の一つであるカジノ側といっても、ある意味かわいそうな経営者のオッサン1人だけ(ダーモット・マロニー)という疑問が二つ目。この人が実は一番かわいそうなんです。ピシッとスーツで決めてて、最初から最後までずっとネチネチいびられ続けるんですが、内心ビビりつつも賢明に余裕さを醸し出すその表情とか、この演技はただ者ではないです、さすが、ダーモット・マロニー。

さらに麻薬密売組織もたった3人で、こいつらも当然ですが人間のクズみたいなとんでもなくいや~なやつらで、美学も何にもないし、カジノの駐車場で催涙弾をバスバス撃って、その結果、敵(ジェイミー・フォックス)を見失ったりとか、もう意味わかんないです。しかもそんなに麻薬取引してるなら、たかだか1回の取引にここまで執着するか?という疑問が三つ目。

ただ唯一の救いは、もう一組の刑事を演じたミシェル・モナハンで、彼女は刑事役がさまになってましたね。睨んだり怒鳴り散らしたりジェイミー・フォックス相手に乱闘したり、彼女の暴れっぷりがすばらしく、いい味出してましたね。

しかし、その相棒役の刑事であるフランケンみたいなデヴィッド・ハーバーという役者さんは最近「イコライザー」でも見かけましたが、役柄としていい奴だったためしがないという。

まあ、この映画も「ダイ・ハード」のすばらしさを再確認するという意味では前座的には意味があるのかもしれませんので、2本続けて見るバイタリティのある方にはおすすめです。

スリープレス・ナイト DVD

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