評価:★★★★★
僕の人生のベスト10に入る映画で、とんでもなく完成度が高いです。まず、主演のサラ・ポーリーが美しいし、かわいい。それに音楽がすばらしい。サントラ欲しいです。
この映画はDVDもむちゃくちゃ高くて、レンタル屋にもあまり置いてないし、ゲットするのにかなり苦労した記憶があるけど、今は安いのかな。
スティーブン・レイ扮する写真家が渋いです。スティーブン・レイは単なるおっさんなんだけど、妙にセクシーで色気があって「クライング・ゲーム」でもいい味を出してました。こういう役者がいるのが世界の映画界のすごいところだと思います。
この写真家が、まあ見境いなく色んな女性達に手を出すんだけど、それは別に女好きというよりは、自分の感性に気づいていない女性達に、その才能を見いだし、写真とかアートなんかのいわゆる芸術活動で生きていくためのアドバイスをする、といったような話なんです。サラ・ポーリーもそんな女性の一人で、なのでその才能の生かし方に女性が気づいたり、才能が開花しそうなのがわかると、写真家は安心して去っていくという、現代の寓話のようなよくわからない話です。
が、今でものこの映画の音楽を聴くと、ものすご~くブルーになって、昔あこがれた年上の女性なんかを思い出します。このブルーでやりきれない感じは「ラ・ラ・ランド」にも通じるところがありますが、切なさ度合いやブルー時の透明感はこちらの方が上ですね。こういう気持ちを与えてくれる映画って、あまりないと思います。この映画を思春期に見てしまうと、もしかすると軽いトラウマになるかもしれません。そのぐらいインパクトがあります。
ちなみに主演のサラ・ポーリーは、実生活でも多才で、近年は「アウェイ・フロム・ハー君を想う」「テイク・ディス・ワルツ」「物語る私たち」という映画を監督して撮ってます。しかしものすごい才能だよね。「アウェイ・フロム・ハー」は軽い痴呆を抱える妻と初老の夫の話なんだけど、これもものすごい映画でした。サラの若さでこの映画を撮るということ自体とんでもない奇跡。
ほか「テイク・ディス・ワルツ」ですが、僕はこの映画はあまり楽しめませんでした。なにより、主人公の女性(ミシェル・ウィリアムズ)が何をしたいのかがよくわからず、旦那が猛烈にかわいそうで・・・・。
「物語る私たち」はレンタルに置いてないのでまだ見てません。これは、サラが自分の出生や家族のルーツを探るドキュメンタリー映画で、町山智浩さんもなにかの本で紹介してました。あ~見たいなあ。ちなみにサラ・ポーリーのゾンビもの「ドーン・オブ・ザ・デッド」も好きです。
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