勢古浩爾さんの本も大好きです。ほとんど全部読んでます。こちらも僕の人生のバイブルです。バカシリーズのほか、最近では定年後シリーズとかがありますが、もう最高です。勢古浩爾さんも天才。
「群れるのが嫌い、繋がるのが嫌い、何もしないでいい、定年後3千万なんていらない」などなど、この人の徹底した個人主義も大好きです。なんとなく、形は違えどphaさんと似ている気がします。この人も「何もしていないし、別にしなくていいし、する必要もない」と言いつつ本を出版しているところはphaさんと同じジレンマを抱えてはいるのですが、きっと二人には文章を書くことなんて当たり前すぎて空気みたいなものなのかも。しかし、二人ともとても文章が上手だし読書量がハンパない。
唯一違うのは、phaさんがゆる~く人とのつながりを大事にするのに対し、勢古さんは徹底した個人主義者で一人でいることを好むところですかね。どちらもよくわかるし、僕もその時の気分や心理状態でそのどちらにも傾くので、どちらの主張もすごくよく理解できるし共感できます。特に「公園に毎日出かけていたけど、そこの管理員が声を掛けてくるようになって、結局行かなくなってしまった」というエピソードは痛いほどわかりますね。笑いました。
最近では「古稀のリアル」を読みました。古稀というのは70歳のことで、定年後シリーズで行くと「定年後のリアル」「定年後7年目のリアル」「さらなる定年後のリアル」に続く4冊目になります。いかにマスコミが無責任・無自覚に人々の不安をあおる情報を垂れ流しているかがよくわかります。定年後一人当たり3千万とか。
僕はテレビはほとんど見ないんだけど、マスコミの報道の仕方で選挙結果が左右されたり、芸能人が消えてしまったり、時には人を殺めてしまったり、恐ろしい装置だと思います。まあ、日本は上杉隆さんの言うとおり情報統制国家だし、日本にジャーナリズムを求めるのは酷だけど、とはいえ文庫X(殺人犯はそこにいる)で有名な清水潔さんのようなすごいジャーナリストもいるし。
テレビを見ない人が増えれば少しは世の中も変わると思うけど、スティーヴン・D・レヴィットさんの「ヤバい経済学」によると、インドではテレビが普及したおかげで、女性の地位が向上したという統計結果もあるので、そうも言い切れなくなります。
ともかく、テレビが放映するのは今一番人々の求める内容であるとすれば、お笑いとかバラエティだらけの番組こそが、今の時代を表す鏡ともいえるわけで、そう考えると、エヴァンゲリオンで綾波が「あなたの望んだ世界そのものよ」という台詞を思い出します。なんだか勢古さんの話とはかけ離れてきたのでこの辺で。
我が国最後のジャーナリストの清水潔さんとか「ヤバいシリーズ」についてはまた別に書きますね。
- 作者: スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー,望月衛
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/04/27
- メディア: 単行本
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